[1.24 U23アジア杯決勝 日本 4-0 中国 ジッダ]

 アジアの舞台で、真価を発揮した。U-21日本代表MF小倉幸成(法政大2年)はAFC U23アジアカップ決勝で2ゴールの大活躍を見せ、優勝に大貢献。「素直に嬉しい気持ちが今一番強い。終わった後に、本当に優勝したんだなという実感が湧いている」と喜びを語った。

 大会規定23歳以下の大会で、ロサンゼルスオリンピックを目指す21歳以下の選手たちが頂点に立った。小倉は「年齢なんて関係ない」と力を込める。

「2つ上の相手でも普通にやれなきゃ世界では戦っていけない。自分は意識もしていないし、やるだけなので。チャレンジャー精神で戦い抜いた」

 前半12分にMF大関友翔のゴールで先制に成功すると、20分に小倉が躍動する。PA手前にクリアされたボールを相手選手に収められると、吸い付くように小倉が反応。「自分の持ち味であるボール奪取でいい形で奪えた。そこから攻撃につながるプレーは、意識している部分ではある」。即座にゴール方向に右足を一閃し、ネットに突き刺した。

「あそこは奪って打とうという気持ちが強かった。ゴールしか見えていなかった」。そう語る小倉の活躍は、これに留まらない。後半31分、サイドからのクロスを相手にクリアされると、PA手前に転がったボールを小倉が再び右足一閃。相手のブロックにも威力は落ちることなく、軌道を変えてゴールに吸い込まれた。

「2点目は、押し込んでいるなかで攻撃についていくという、アンカーとしてすごく意識している部分。あの攻撃をちゃんと押し上げたことで、あのゴールが生まれた。しっかりいるところにいれば、必ずボールは来る。この決勝の舞台で自分自身も成長につなげられた」

 この一年で大きな飛躍を遂げた。昨年2月に中国で行われたU20アジア杯では、グループリーグ初戦・タイ戦に先発出場も前半45分間で途中交代。当時は「正直なところで言うと、国歌を聴いた瞬間からちょっと緊張してしまった」と口にするほど、国際舞台の立ち振る舞いに不慣れさものぞかせていた。

 だが、そのU20アジア杯で一試合を追うごとに成長を見せ、その後もU-20日本代表の主力として台頭。U-20ワールドカップも経験し、大岩剛監督体制ではアンカーという新たなポジションでもしっかりと定位置につく。

「ちょっとずつ国際舞台や公式戦で自分の力も発揮できるようになってきた。メンタリティはもっと成長していかなきゃいけないし、上に行くために、満足せずもっと高めていければ」

 最高のスタートを切った2026年。日の丸を背負った戦いに一区切りをつけ、自チームに戻る。もはや大学の舞台は不釣り合いのようにも思えることを問うと、小倉は笑いながらその答えを数秒探る。「与えられた場所で、自分が全力でやっていくだけ。そこは期待してもらいたい」とだけ回答した。

(取材・文 石川祐介)