東京〜神奈川の大動脈「鎌倉街道」が劇的進化中!? 「休日大渋滞」区間が超便利に!「多摩地域の成長の礎」どこまで工事進んだのか

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圏央道から多摩丘陵方面へ直結

 関東地方を中心に「鎌倉街道」といわれる道路がいくつも存在します。鎌倉幕府が、鎌倉と各地を結ぶためつくった道に由来するものです。

鎌倉街道(画像:PIXTA)

 東京都内の都道18号「府中町田線」も、そのひとつ。中央自動車道と町田市、神奈川県方面を直結する大動脈のため、交通量が多くなっています。

【画像】超便利!? これが「府中町田線」のルートと工事状況です(30枚以上)

 その府中町田線のうち、町田市の新袋橋交差点の南側から今井谷戸交差点までの1780メートルが「薬師池地区」として、また同じく今井谷戸交差点から菅原神社交差点までの1500メートルが「本町田地区」として、道路の拡幅が進められています。

 現在この工事はどうなっているのか、現場を取材しました。

 筆者(藤麻 迪)はまず、新袋橋交差点から現場の確認をスタート。同交差点の南側はすでに片側2車線化が完了していますが、薬師池公園北側の登り坂となるあたりからは、片側1車線のままです。

 現状、この形となっている経緯について、事業を担当する東京都南多摩東部建設事務所に尋ねると、次のコメントがありました。

「芝溝街道よりも南側(註・新袋橋交差点のすぐ南側)を交通開放したのは1997年10月です。その後、2016年2月に薬師池II期区間にあたる部分を事業化(事業認可取得)し、現道の拡幅整備として事業を進めています」

 なお、道路に隣接する薬師池公園やその西園は、池や国の重要文化財・都指定有形文化財になっている古民家、そしてさまざまな花が咲く公園が広がります。取材した日は梅の咲き始めの時期であり、平日にしては少なくないクルマが公園の駐車場に進入していました。また、一眼レフカメラを持って花や景色を撮影する人も複数います。

 薬師台公園は梅だけでなく、桜や花菖蒲も見られる場所であるため、これらを目当てに来る人々のことを考えると、道路の拡幅は交通の円滑化、安全性向上につながると実感しました。

 さらに、薬師池入口交差点や薬師池公園交差点付近には、道路の片方に歩道がない部分があります。事業によって道路を広げるとともに歩道も設けられることで、やはり安全が確保できるでしょう。南多摩東部建設事務所も「両側に歩道を整備する計画です」と説明します。

 また、鎌倉街道で事業が行われている区間は、神奈川中央交通のバスの町53・55系統などが運行する、いわゆる「バス通り」です。筆者も取材中、何度もバスが行き来する場面を目にしました。

 道路の整備により、車体の大きなバスでも現在よりスムーズに通行できそうだと感じるとともに、定時性の向上も期待できそうだと感じます。

 薬師池交差点から、さらに南に進んでいくと、「薬師中学校」という名の交差点があります。その名の通り、鎌倉街道の東側に中学校が見えました。このあたりは歩道が整備されていますが、事業により道路が広がることで、さらに安全が確保できると期待できます。

 反対に、薬師池公園の西園を通り過ぎると、クルマでは走りやすく感じるようになります。それまでの区間は、アップダウンがありステアリングを左右に切る機会も多かったのですが、西園付近から先は直線的であるため、そう感じるのでしょう。

 もっとも、1車線であるため、歩いて写真を撮影している際は、クルマの動きが鈍くなる場面も目にしました。この点でも、事業の進捗が期待されます。

 なお、薬師池公園の西園について少し触れると、カフェ・レストランやライブラリー(図書館)の入るきれいな建物があり、バーベキューが可能な場所でもあります。道路の整備により、こうしたスポットの発見にもつながりそうです。

南側「本町田工区」も事業が進行中!

 さて、この先は「本町田地区」となります。

鎌倉街道の町田市本町田付近。左側の用地が確保されている(筆者撮影)

 本町田地区も、ほぼ片側1車線となっているのが、現状です。しかし、境目となる前出の今井谷戸交差点から見ると、違いがあるように見えました。

 どのような違いかというと、薬師池地区はまさに片側1車線・両側で2車線と歩道のみの幅しかない印象があるのに対し、本町田地区はそれよりも幅に余裕がある点です。

 より具体的に説明します。本町田地区は、センターラインの両側に斜線が引かれていたり歩道側がバリケードで囲まれていたりする状態です。つまり、クルマの進入をさせないながらも、すでに舗装してあるため、道路の幅にゆとりが感じられました。

 ここが将来、車道、歩道になるのかと南多摩東部建設事務所に問うと、「その通りです」とのことでした。

 さらに、薬師池、本町田の事業を行うことでのメリットについては「広域的な交通ネットワークの形成と円滑な道路交通の確保」「安全で安心な歩行空間等の整備による歩行者・自転車の安全確保」「災害時応援活動の円滑化及び防災性の向上」「電線類の地中化による良好な景観の創出や防災性の向上」の4点が挙げられるといいます。

 このうち電線類地中化については、これから本町田地区で「共同溝設置等の工事を実施していく予定です」とコメントがありました。

 沿道には全国展開する大規模なカフェや先ほどの西園にも劣らないようなお洒落なカフェもある、府中町田線の事業区間。周辺が、これからさらに発展していくことも予感させます。

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 今回、取材に応じてくれた南多摩東部建設事務所の担当者に、都民、ドライバーへのメッセージをお願いしたところ、次のようにコメントしてくれました。

「鎌倉街道は、多摩地域の南北5路線の一つとして、都市の骨格を形成する重要な幹線道路です。引き続き、地域の快適な生活環境の向上を目指し、皆様のご理解・ご協力を得ながら、多摩地域の持続的な成長の礎となる道路整備に積極的に取り組んでまいります」