吐き気止めの種類や症状別おすすめ市販薬を紹介【薬剤師が解説】
市販の吐き気止めの種類
市販の吐き気止めには以下のような種類があります。
①制吐剤(嘔吐中枢を抑える薬)
脳の嘔吐中枢(CTZ)を抑制し、乗り物酔いや胃の不調による吐き気を軽減します。
②胃腸のはたらきを整える薬
消化不良や胃もたれが原因の吐き気を和らげます。
③自律神経を調整する薬
ストレスや自律神経の乱れによる吐き気を軽減します。
④解毒・吸着剤(食あたり・二日酔い向け)
体内の有害物質を排出し、吐き気を軽減します。
原因に応じて適切な種類を選びましょう。
市販の吐き気止めの選び方

<吐き気をおこす原因>
食べ過ぎ、ストレス、乗り物酔い、めまい、二日酔い、片頭痛、食あたり・胃腸風邪など
実際に薬剤師が選んだ薬を見たい方はこちらへ
食べ過ぎからくる吐き気の場合は【消化酵素や胃粘膜保護剤】
一度は経験したことがある方も多いかと思いますが、食事の食べ過ぎ、特に油ものなどの食べ過ぎによって、胃がムカついて吐き気をもよおすことがあります。
食べ過ぎによる吐き気には、消化を助ける酵素の入った薬や胃の粘膜を保護する薬が効果的です。
成分では、生薬やウルソデオキシコール酸などが入っている市販薬が効果的だと考えられています。外食を頻繁にされる方は家に常備しておくと安心です。
ストレスからくる吐き気の場合は【漢方薬や総合的な胃薬】
強いストレスを受けると自律神経が乱れることで胃の調子が悪くなり、吐き気が起こることがあります。
この場合は、自律神経を整える作用をもつ漢方薬や胃痛も同時に抑えてくれる薬を飲むことで、吐き気が軽減されると考えられます。
ストレスの場合はなかなか原因を取り除くことが難しくすぐに改善しようと努力してしまうとさらに悪化してしまうことがあるため、長い目でみて精神科や心療内科の受診を検討してみると良いでしょう。
乗り物酔いからくる吐き気の場合は【抗ヒスタミン薬】
小さい子どもでも多い乗り物酔いですが、大人でも起こることがあります。自動車や船などの乗り物に乗って揺られると、平衡感覚の乱れによって自律神経が影響を受けて吐き気が起こります。
この場合は、乗り物酔い止めの薬を飲むことが一番効果的です。乗り物に乗ってから水なしで服用できるタイプもあるため、長時間乗り物に乗る前には一つ購入しておくと安心です。抗ヒスタミン薬と呼ばれる分類の薬が乗り物酔いに対して用いられます。
めまいからくる吐き気の場合は【乗り物酔い治療薬や漢方薬】
めまいの場合は乗り物酔いと同じように平衡感覚が乱れていたり、自律神経が乱れていて吐き気が起こることがあります。
また、更年期障害が原因でめまいが起こってしまっていることもよくあります。その場合は、更年期障害に効果のある市販薬も有効だといえます。
めまいの場合はそのタイプによって用いられる市販薬が異なり、大きな病気が隠れている可能性もある症状の一つです。症状がひどい場合や市販薬で改善されない場合は医療機関を早めに受診しましょう。
二日酔いからくる吐き気の場合は【漢方薬や水分補給】
飲み過ぎてしまって次の日頭痛やだるさと共に吐き気が起きてしまう二日酔い。アルコールが分解される過程で生成される「アセトアルデヒド」がその原因とされているとともにアルコール自体が胃を刺激することで吐き気を生じることがあります。また、アルコールを分解する際に水分が消費されるため脱水となりやすいです。
二日酔いを早く治す具体的な方法は、漢方薬として五苓散などがよく用いられます。五苓散が体内の水分バランスを整えます。また二日酔いにならないように胃粘膜を保護する薬や肝臓の機能を高める薬なども利用できます。
片頭痛からくる吐き気の場合は【解熱鎮痛薬】
片頭痛は特に30代の女性に多く、ズキズキと心臓の拍動のように痛みが生じ、頭痛により毎日の生活に支障がでるとともに随伴症状として吐き気が出る方もいらっしゃいます。
片頭痛からくる吐き気の場合はまずは痛みをしっかりと緩和させることが重要で、痛みが軽度であれば市販薬でも対応できる場合があります。具体的にはアセトアミノフェンやロキソプロフェンなどの解熱鎮痛薬を用いることが出来ます。痛みが強い場合やいつもと異なる場合は早めに医療機関を受診しましょう。
食あたりや胃腸風邪からくる吐き気の場合は【整腸剤や漢方薬】
食中毒や食あたり、胃腸風邪などは細菌やウイルスが消化管で感染症を引き起こすことで生じます。吐き気を直接止める薬を使用すると逆に体内から細菌やウイルスが出ることが困難となり症状が持続する場合があります。そのため、基本的にはお腹の調子を整える整腸剤や漢方薬が用いられるケースが多いと思います。

吐き気は脳の嘔吐中枢(CTZ)が刺激されることで起こり、その原因は様々です。それぞれの原因に応じた成分の市販薬を選んだり、原因そのものを除いたりすることが重要です。一時的に症状を緩和する場合に、参考にしてもらえたら幸いです。
しかし、吐き気が長く続く場合は重大な病気が原因の可能性があるため、必ず医療機関を受診してください。一部には、薬の副作用として吐き気を起こしやすいものがあるので、飲み始めに吐き気を感じた場合は医師や薬剤師に相談してみてください。
