【全文公開】性被害を受けた元女性ADが告白「フジ・Bさんはテレビ業界が産んだモンスターです」

「私はずっと彼の都合で振り回されてきました。」
「フジテレビの第三者委員会による発表を見て、Bさんの自分勝手な対応に辟易しました。私が受けた被害を伝えることで、今後の被害者が一人でも減るのなら、短い時間でよければお話しします」
こう語るのは、FRIDAYが1月31日発売号でフジ元編成幹部・B氏との不倫と法的トラブルを報じた佐藤美穂さん(仮名)である。第三者委員会による調査報告書において、B氏は中居正広氏(52)への弁護士の紹介や見舞金100万円の仲介役を務めていたことが発覚した。またB氏が、証拠となるLINE等の325件のやり取りを削除するなどの隠蔽工作を行っていたことも明らかとなっている。
彼女の告白の前にまず、前回のFRIDAY報道を振り返っておきたい。美穂さんの知人によると、二人は’21年〜’23年初旬にかけて不倫関係にあったという。美穂さんは当時、番組制作会社に勤めており、フジの番組を担当した際には局内でB氏と顔を合わせることもあった。もちろんB氏は妻子ある身である。
第三者委員会の発表を受け、美穂さんは今、何を思うのか。仕事先から帰路に就(つ)く美穂さんに声を掛けると、最初こそ無視したものの、呼びかけ続けると足を止め、10分ほど話を聞かせてくれた。
「Bさんに強引に迫られたとはいえ、不倫関係になってしまったことは後悔し、反省しています。ただ、私はずっと彼の都合で振り回されてきました。彼からはいつもいきなり当日に連絡があり、断っても自宅まで押しかけてきます。『晩御飯が食べたいから準備して』と、有名イタリアンの1万円のディナーを買いに行かされたこともありました」
ADとして勤務していた美穂さんに、こんな甘言を囁(ささや)いたこともあったという。
「『好きな芸能人いる? 今度、その人との飲み会に呼んであげようか?』『企画書、書いてよ。会議に掛けてやるから』など、仕事の口利きの提案もされていました。こうやって立場を使う人なんだと思いました。私だってプライドがあるので、お願いしたことはありませんが……。
港元社長(浩一・72)との関係も深かったようです。よく『″港さん案件″をまた任されちゃったよ〜』と自慢を聞かされました。あと、中居さんと松本人志さん(61)のことは″マブ″と呼んで、月に2〜3回のペースで会っていましたね」
「証拠のLINEを消された」
不倫期間中、B氏は「今度、知り合いと3Pしない?」と提案してきたことがあるという。また、行為中に首を絞められたりビンタをされることもあり、アザになったこともあった。美穂さんは「人間として扱われず、モノのように扱われていた」と、怒りをにじませた。
「最初は、仕事においてBさんを尊敬していました。ただ、’23年に入り、Bさんとの間に起きた″ある決定的な問題″が原因で、仕事を続けられなくなり、会社を辞めました。
テレビ業界から去ることになっても、Bさんからはなんの言葉もありませんでした。それどころか、トラブルの責任を追及するために私が訴訟を起こすと、証拠になるLINEを全部消したんです。インスタのDMも閉鎖しました。今回の調査報告書にあったことと同じ隠蔽工作を、私のケースでもしていました」
二人は現在も法的トラブルを巡り係争中だという。美穂さんはB氏を野放しにしていたフジや、テレビ業界そのものについても、思いを明かした。
「私はフジの番組を担当したこともありますが、局内には『女遊びは芸の肥(こ)やし』といった文化があるように思います。Bさんはよく『あの大手事務所の女社長に誘われた』『俺とヤリたい女はたくさんいる』と言っていましたが、会社でチヤホヤされ、一目置かれてきた成功体験があったからこその自慢でしょう。
ただ、これはフジだけの風土でなく、テレビ業界全体に蔓延するものだと思います。他局の局員でも女子アナとタレントの飲み会を開いていた″合コン王″の話を聞いたことがありますから。言うなれば、Bさんはテレビ業界が生んだ″モンスター″なんです」
美穂さんとB氏の法的トラブルの現状や隠蔽工作の有無、さらに不倫を肯定するような風土があったのかについてフジに質問状を送ったところ、期日までに以下のような回答があった。
「社員個人のプライバシーについては、お答えしておりません。(中略)あらゆる人権リスクに対して真摯に向き合い、あらゆる制度・風土・意識について改革を実行していきます」
記者の前から立ち去る際、美穂さんは、
「BさんはLINEの履歴を消したら終わりだけど、私の心の傷は一生消えない」とこぼした。新たな被害を生まないためにも、フジには上っ面だけではない、本気の再生が求められている。
『FRIDAY』2025年4月25日・5月2日合併号より