覚醒剤で少年院に入り、3浪の末に医師になった水野宅郎さん(48)。「誰も断らない」を貫く大阪・河内長野市の“町のお医者さん”は、20年前のある言葉を今も忘れられない。雪の中で倒れた認知症の男性を必死で救命したとき、駆けつけた娘に言われた言葉だ。「なんで救ったんですか。死んでくれたらよかったのに」。命を救うことが、誰かを苦しめることがある。その現実と向き合い続ける医師の葛藤を、ライター・ざこうじるいさん