『MINAMI WHEEL 2024 ASIAN WAVES』

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<土井コマキのアジア音楽探訪 Vol.8>

 私がDJをしているラジオ局FM802が、毎年秋に開催している『MINAMI WHEEL』(略してミナホ)という音楽イベントをご存知でしょうか? 今年で26回目の開催になります。テキサス州オースティンで開催される世界的なショーケースイベント『SXSW』をモデルにしています。パスを持っている人が自由にライブハウスを出入りすることができるサーキット型の街なかイベントです。今年は、10月12日土曜日から14日月曜祝日までの3日間、心斎橋ミナミエリアのライブハウス20会場以上を450組以上のアーティストと一緒にジャックします。

(関連:【動画あり】『MINAMI WHEEL 2024 ASIAN WAVES』出演7組、どんなアーティスト?

 昨年から新しい試みとして、日本以外のアジアエリアからも出演アーティストを迎えることにしました。ショーケースですから、もちろん来日するアーティストにとって日本のファンを獲得するチャンスになってほしいですし、802リスナーも出会える音楽の幅が広がります。さらに、出演アーティスト同士も出会ってほしいと願っています。ここから新しいコラボレーションが生まれたらいいなと思っています。

 7組のアーティストを並べて聴いてみると、本当にジャンルも魅力もバラバラで、まさにミナホっぽいドキドキが、そこにはあります。ミナホに来る方はもちろん来れない方も、この機会に出会ってほしいので、今年のミナホ「ASIAN WAVES」アーティストを出演順にピックアップします。

■Soft Pine【10月12日(土)14:00~、会場:Pangea】

 2018年の結成以来、タイ国内フェスや海外アーティストのオープニングアクトも含め多くのライブに出演。私にとっては、ちょっとダラっとしたサイケなムードが、暑いタイらしいなぁと感じます。とても中毒性が高いので気をつけてくださいね。私は2023年2月に沖縄『Music Lane Okinawa 2023』で予備知識なく見てファンになり、演奏を見ていてニヤニヤしてしまいました。

■cotoba【10月12日(土)18:30~、会場:CONPASS】

 韓国のマスロックバンド。なんでも日本のtoeやtricotなどが好きなメンバーで結成されたとか。tricotがよくライブをしていたということで京都MOJOや奈良NEVER LANDに憧れ、日本語も堪能。バンド名はやはり日本語の「言葉」に由来するそう。日本語バージョンでリリースも。ヒリヒリとカッコ良いです。ライブハウスで見てこそ! なバンドだと思う。

■9001【10月13日(日)13:00~、会場:Pangea】

 韓国ではテレビアニメ『ポケットモンスター』のエンディングテーマに起用されたり、『名探偵コナン』韓国版の主題歌で大黒摩季と共演したり。過去の作品を聴くとR&Bテイストが多い印象だったのですが、今年の夏リリースになった1stミニアルバム『Digital Hello』では、サウンドの幅が広がっています。ミナホではどんな表情を見せてくれるんでしょう。

■Bell Warisara & Miteennn【10月13日(日)14:30~、会場:CONPASS】

 皆さんは「T-POP」という言葉を耳にしたことがありますか? タイのポップミュージックのことで、もちろんひとくくりにはできないですが、私の中で「T-POPって耳が心地よくていいよなぁ」と思う見本のようなサウンドなんです。2人とも、それぞれ日本のタイ王国大使館主催の『タイフェスティバル』に出演したことがある女性シンガー。ミナホで“T-POP初め”しませんか?

■壞特 / ?te【10月13日(日)18:30~、会場:CONPASS】

 「?te」で「Whyte(ホワイト)」と読みます。台湾の眼鏡市場とコラボレーションもしているように、サングラスと帽子がトレードマーク。ジャズやR&B要素のあるサウンドで、ハスキーな歌声がめちゃくちゃ魅力的。ファッションもね! アルバム『Way out』は昨年台湾の音楽アワード『金音創作獎』でベストオルタナティブポップアルバム賞を受賞!

■拍謝少年 Sorry Youth【10月13日(日)20:00~、会場:Pangea】

 本連載「台湾の音楽フェス『大港開唱 MEGAPORT Festival』で印象的だったアーティストは?(前編)」(※1)でも紹介したバンドです。ソニックユースじゃなくてソーリーユース。台湾を代表するオルタナバンドのひとつ。ミナホに出たいとずっと言ってくれてました。いい条件を用意できなくても「それでも出たい! なぜなら自分たちはライブキッズだから。日本のバンドもたくさん見たい!」と言ってくれていました。世の中的にはキッズという歳じゃないですが、ライブキッズだという愛すべき3人。台湾で一番よく使われている台湾華語ではなく、かつて話すことを禁止された台湾語で音楽を作っています。

■ゲシュタルト乙女【10月14日(月祝)19:00~、会場:Pangea】

 完璧な日本語で音楽を作るゲシュタルト乙女。2016年に台南で結成されてから、紆余曲折ののち、最近新メンバーが加入して活動にさらに熱がこもっている。ボーカルのMikanがJ-POPを聴いて育ったことで、自然と日本の音楽シーンとシンクロする音楽性になったそう。曲の組み立てから歌詞の余白まで、徹底的に日本のバンドだと思う。荒井岳史(the band apart)とコラボした楽曲を含む4曲入り最新EP『仕事』を携えた日本ツアーが終わったばかり。

 以上の7組です。一気に大阪で見ることができるのは、奇跡的! みんな実力と才能に溢れるミュージシャンばかり。ぜひ皆さん、新しいミュージシャンとの出会いのチャンスを掴んでくださいね! 『MINAMI WHEEL』(https://minamiwheel.jp/)で会いましょう!

(文=土井コマキ)