トニー・レオン、10年ぶりに台湾訪問 名作「悲情城市」の上映会にサプライズ登場
1989年に台湾で公開された「悲情城市」は、国民党政権が市民を弾圧した1947年の「2・28事件」を背景に、港町である基隆で暮らす一家の盛衰を通じて台湾において最も敏感な歴史を描き出した作品。監督はホウ・シャオシェン(侯孝賢)。第46回ベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞するなど高い評価を得ている。公開から33年を経て、4K高解像度でよみがえった。
トニーの訪台は2013年に映画賞「ゴールデン・ホース・アワード」(金馬奨)授賞式に出席して以来。今回はプライベートでの訪問だという。トニーが上映会に出席するかは極秘とされており、トニーがサプライズで会場に姿を見せると、観客からは叫び声が上がった。
トニーが同作で演じたのは、耳が聞こえず口もきけない四男のウンセイ。トニーは出演当時、26歳だった。「若い俳優として、ホウ監督や優秀なスタッフと一緒に作品に携われたことはとても幸運だった」と振り返り、「ホウ監督は私をたくさん励ましてくれた。彼がいたから小説を多く読むようになって文学が好きになった。これは素晴らしい体験であり、多くの刺激をもらった。今後、若い観客や映画ファンがホウ監督の作品を大スクリーンで見られる機会が増えることを願っている」と話した。
上映会終了後、トニーはジャックらと共に有名飲食店に向かい、特製の涼麺を味わった。トニーは「悲情城市」の撮影初日にスタイリストの女性から涼麺をもらい、それから撮影期間は毎日、涼麺を食べたいと思っていたのだという。
ジャックは15日、配給会社を通じ、上映後のトニーとの交流について紹介した。トニーと会うのは「フラワーズ・オブ・シャンハイ」(海上花、1998年)での共演以来だったもののすぐに打ち解け、夜遅くまで話をしたという。トニーから電話番号を教えてもらい、「日本に行く際には連絡をして。たくさん自転車を持っているから、サイクリングに一緒に行こう」と誘われたと明かした。
(葉冠吟/編集:名切千絵)
