上田桃子が大会3勝目に王手をかけた(撮影:佐々木啓)

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<TOTOジャパンクラシック 3日目◇5日◇瀬田ゴルフコース北コース(滋賀県)◇6616ヤード・パー72>
大会V3へ、最高の位置につけた。2007、11年覇者の上田桃子が7バーディ・3ボギーの「68」とスコアを4つ伸ばし、トータル14アンダーの単独首位をキープ。完全優勝に王手をかけた。
出だしの1番パー5で3打目を1.5メートルにつけてバーディ発進を決めた上田だったが、「調子が良くなくて展開も良くなくて」となかなか波に乗れない。前半はパープレーで、もどかしい展開が続く。
それでも「今の自分には何ができるかな、と。そういうこともあるよなーと開き直りましたね」と落ち着いてプレー。スイッチを入れたのは12番のグリーン上だった。「リーダーボードを見たら海外の選手がトップ。こりゃいかんぞ」とムチを入れると2.5メートルを沈めてバーディ。続く13晩、そして16、18番とパー5で3つ伸ばして頭一つ抜け出した。
今週のテーマは「その時のベストを尽くす」。良くとも悪くとも。何が起きても引きずらず、「切り捨てて」と振り返らずにやってきた。だが、「私はうまくはないけど気持ちで戦う選手」と自他ともに認めるファイター。否が応でも「バーディがほしい」、「勝ちたい」という気持ちが勝手に湧いてくる。そんなときはどうしているのだろうか。
「私の場合はそういった気持ちを押さえつけても出てくるタイプ。そこをどうコントロールするかは、自分のなかで葛藤というか我慢でもある。でも、そういう気持ちをコントロールできていると“こういういいプレーがあるんだな”とここ3日間思えているんです。今は抑えつけるというよりは、“なんでこんな下手なんだ!”って思っても“それでいいんじゃない”と。責めすぎずに“ミスするときもあるよね、大丈夫だよ”となだめている感じですね」
会見中も務めて冷静に話しているが、それでも「日本ツアーの選手がなめられたらダメだなと思ってやっていますよ」と、時折強い気持ちが漏れてくる。もちろん、気迫は自分の最大武器。それがなければここにはいない。どう付き合うかが大事なのだ。
「一つ上に行くにはマネではなく、自分らしさを出し切ることが大事」。誰よりも強い気迫を完全に手なずけたとき、3つ目の米ツアータイトルが見えてくる。(文・秋田義和)
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