首も座らぬ我が子を連れたまま満員電車に乗らなくてはならなくなってしまった――。

そんな実体験を綴ったメールがJタウンネットに寄せられた。

投稿をくれたのは、Xさん(都道府県不明・40代女性)。

ある時、生後間もない我が子を連れて、産後の検診に行くため、通勤通学のピーク時間帯の電車に泣く泣く乗ることになったのだという。

目的地の病院に辿り着くまでには高校があり、1駅進むたびに高校生たちが乗り込んでくる。

Xさんはどんどん押されて、赤ちゃんと壁が当たりそうなほどぎゅうぎゅうの状態になってしまい......。

産後検診で朝早くから出発

今から6年前のことです。高齢出産だったため、家からはそこそこ遠い、医療センターで娘を出産しました。

退院後、そのセンターで初めての検診日。予約が取れたのは午前の早い時間でした。夫は仕事で送り迎えができない状況で、タクシーもつかまりません。

仕方なく、首もまだ座っていない娘をスリングで抱いて、電車で向かうことにしました。家の近くの駅からは乗り換え込みの40分ほど。乗車した時には、まだ少し空いてる時間だったため、座りはできませんでしたが、まだ余裕がありました。

ですが、乗り換えのときには、通勤通学のピークを迎えていました。

なんとか乗り込んで、ドア付近の角をキープ。3駅耐えれば目的地ですが、目的地の病院のすぐ近くに高校があるため次から次へと学生さんが乗り込んできます。

どんどん押されて、娘と電車の壁の隙間がほとんどない状況になってしまったのですが......。

フッと背後が軽くなった感じが...

次の駅で降りようかとドアの外を見ながら思っていたときです。フッと背後が軽くなった感じがしました。横を見ると、学生さんの腕が壁を押しています。首だけ動かして確認すると、一人の男子学生さんが私の背後で壁を作ってくれていました。

ありがとうと頭を下げると、学生さんもペコっと頭を下げてくれました。 無事に目的地に付き、電車を降りると、その学生さんも同じ駅でした。改めてお礼を言おうと思ったのですが、声をかける暇もなく学生さんは走って改札を抜けていきました。

今改めて、あのときは本当にありがとう。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

Jタウンネットでは、読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、「いつ、どこで出会った人に、何について感謝を伝えたいのか(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度〜)」を、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※なお本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談の一部を改変している場合があります。あらかじめご了承ください)