イクメンが気軽に育休をとれるように(写真はイメージ)

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小泉進次郎環境大臣の「育休宣言」が話題を呼んでいる。とはいえ、日本の男性の育児休業取得率は2018年でも6%にすぎず、女性の82%とは大きなへだたりがある。

政府は「2020年までに男性の育休取得率を13%に」と目標に掲げるが、なんと育休を取得した男性の約2割が「パタニティ・ハラスメント」(パタハラ)を受けている実態が日本労働組合総連合会(連合)の調査で明らかになった。

まだまだ、男性の育児・家事への協力に対する職場の理解が進んでいないようだ。

働くパパの家事手伝い1〜2位は「ゴミ出し」「ゴミまとめ」

「パタニティ」とは「マタニティ」と対称的な言葉で、「父親であること/父性」を意味する。「パタハラ」は父親としての働きを妨げる嫌がらせを指す。

調査は、連合が2019年10月8日に発表した「男性の家事・育児参加に関する実態調査」。子どもがいる全国の25歳〜49歳の働く男性1000人にアンケート調査した。

まず、「イクメン度」をチェックする「働く父親の1週間の家事時間」を聞いたところ、一番多いのは「2〜3時間」(21.9%)で、次いで「10〜19時間」(20.9%)と続く。週の平均は6.2時間で、1日平均53分だった。中には「0時間」とまったく家事をしない人も4.7%いた。

仕事がある日に父親が行っている家事の内容を聞くと(複数回答)、1位は「ゴミを出す」の62.5%。2位も「ゴミをまとめる」(43.1%)と、ゴミ関係が圧倒的に多い。次いで、「夕食の食器洗い」(37.3%)、「お風呂の掃除」(36.1%)、「洗濯物を干す」(33.6%)となった。

出勤前のゴミ出しが日課となっている男性が多いようで、家事としての難易度が高い「夕食の用意」(11.2%)や「お弁当の用意」(7.1%)は少なかった。

一方、1週間の育児時間を聞くと、一番多いのが「10〜14時間」(20.0%)で、「4〜5時間」(15.1%)が二番目。しかし、三番目に多いのが「0時間」とまったく育児をしない人。1週間の育児時間の平均は9.3時間で、1日あたり1時間20分、子どもとかかわっていることになる。

仕事がある日に父親が行っている育児は何かを聞くと(複数回答)、1位は「子どものお風呂」で37.0%。2位が「子どもの遊び相手」(34.6%)。「子どもを起こす」(32.0%)、「子どもの歯磨き」(24.5%)と続いた。

大半が幼児を相手にしており、子どもが高学年になると、まったく関わらない人が多くなるようだ。

続いて、「仕事と育児についての理想と現実」を聞くと、「仕事と育児を両立したい」人は62.7%で、ワークライフバランスを重視したいと考えている人が多かった。しかし、現実に「仕事と育児を両立できている」人は30.4%と半数以下にとどまった。

「育休取ると嫌味」「低い人事評価」「異動の命令」

実際に育児休業を取得した人は7.2%(1000人中72人)しかいなかった。育休を取らなかった928人に、その理由を聞くと「もともと取得するつもりがなかった」人が69.8%で、「本当は取得したかった」人が30.2%いた。

取得したかったのに、できなかった理由を聞くと(複数回答)、1位は「仕事の代替要員がいない」で47.3%。次いで、「収入が減る」(36.%)、「男性が取得できる雰囲気が職場にない」(32.2%)と続く。

男性の場合、任される責任が大きく、仕事を代わりに担ってくれる人がいないことや、収入が減ること、取得しやすい雰囲気が職場にないことなどが育休取得の妨げとなっている。

また、育休取得者72人のうち15人(20.8%)が「パタニティ・ハラスメント(パタハラ)を受けた経験がある」と答えた。こんな行為だ。

「復帰したら嫌味を言われた」(11人)「責任ある仕事を任されなくなった」(6人)「昇進・昇給できなかった」(5人)「低い人事評価を受けた」(3人)「復帰したら新人のような扱いをされた」(2人)「異動を命じられた」(2人)「転勤を命じられた」(2人)

調査で、男性の育休取得率を上げるために必要だと思うことを聞くと、「対象者に取得を義務づける」(57.5%)が最も高く、次いで「男性の育休割り当て制度の法制化」(29.2%)、「育休給付金の増額」(25.4%)、「育休が取得可能なことの社内周知」(21.3%)となった。

育児・介護休業法では、男女とも平等に育休を取得する権利が認められているにもかかわらず、義務化や法制化されないと男性は取得しづらいと思っている実態が明らかになった。

(福田和郎)