5Gで需要急増!?、問い合わせ殺到「液晶ポリマーフィルム」の実力
より高い特性が求められる5Gでは、含水率の高いポリイミドは誘電損失が高く、ノイズの原因となってしまう。「極端な話、ノイズによってイエスの信号がノーに聞こえてしまう。軍需産業では死活問題だ」(同)。そうしたこともあり、海外企業を中心に共同技研へLCPの問い合わせが殺到し始める。
同社の強みはそれだけではない。製造方法が独特なのだ。LCPフィルムは横方向への力に弱く、裂けやすい。それが回路の断線につながる。同社では前駆体からフィルムに加工するため、横方向にも強く、断線の心配がない。さらに、LCPフィルムと銅箔の接合も特殊な熱処理により、分子レベルで結びつくことで、ほぼ剥離しない密着性を実現。それがノイズをさらに抑制する上、銅箔の厚さを5マイクロメートルまで薄くでき、回路パターンの超微細化も可能になる。
12月末には銅張り積層板として量産を始める。かつてポリイミドとの価格差は約40倍の開きがあった。「足元では5倍まで縮まってきた。量産開始でコストはさらに下がるが、3倍強の値差で十分だろう」と、さまざまな強みの分の付加価値は譲らない構えだ。(川越支局長・大橋修)
