19日、NHK「サンデースポーツ2020」では「桜庭和志 49歳の新たな挑戦」と題し、格闘家・桜庭和志を特集。新たなステージで戦い続ける桜庭の現在を伝えた。

90年代後半から日本で絶大な人気を博した総合格闘技イベント「PRIDE」を先頭に立って牽引した桜庭は、ホイス・グレイシーやヴァンダレイ・シウバ、ミルコ・クロコップらと幾多の名勝負を繰り広げてきた。

現在は49歳になったが、それでも桜庭は「昔の自分と比べたら多分今の自分の方が強いと思います。強いというか、色んな技を知っている」といい、日々の練習を欠かさない。

そんな彼が昨年4月にプロデュースをしたのは、寝技(組み技)ルールによる大会「クインテット」だ。試合は5対5の勝ち抜き戦で行われ、時間切れになると判定ではなく両選手失格に。その結果、一本決着が続出したばかりか、勝ち抜き戦という形式がドラマチックな展開を生んだ。

「寝技=地味」というイメージを払拭し、スリリングでテクニカルな戦いとして脚光を浴びると、その後も軽量級に特化した大会や女子による大会、さらには全国でアマチュア大会が開かれるまでに至っている。

「ディフェンスするだけだったら誰でもできると思うんです」と前置きした桜庭は、「前に出ないと試合が面白くならない。面白いほうが絶対いいよなっていう考えなので。面白くなくても勝てばいいという考えではない」と桜庭が元来持つプロ意識であり、クインテットにかけるこだわりを力説した。

その上で「いつまで戦い続けるのか?」という問いには、「まだやめないですよ」とキッパリ。「もうちょいだけやりますけどね。まだギリギリ練習する場所まで行くのが嫌なくらいで、やれば面白いので。まだやれると思います」と続けた。