by JanBaby

税関職員がスマートフォンやノートPCのパスワードを求めた場合、旅行者はパスワードを提出しなければならない旨が2018年10月1日から施行されたニュージーランドの新法「The Customs and Excise Act 2018」で定められています。この法律の違反者には最大5000ニュージーランドドル(約37万4000円)の罰金が課されるとのこと。

Travellers refusing digital search now face $5000 Customs fine | RNZ News

https://www.radionz.co.nz/news/national/367642/travellers-refusing-digital-search-now-face-5000-customs-fine

New 'digital strip search' law for travellers' electronic devices has potential for abuse, law expert warns | 1 NEWS NOW | TVNZ

https://www.tvnz.co.nz/one-news/new-zealand/new-digital-strip-search-law-travellers-electronic-devices-has-potential-abuse-expert-warns

これまでのニュージーランドの法律でも、空港など国境で税関職員が電子機器の提出を求めた場合、旅行者にはそれらを提出する義務がありました。しかし、パスワードの提出を義務づける法律は存在しなかったとのこと。新しい法律では、パスワード、PINコード、指紋認証といったアクセス方法についても旅行者に提出義務が定められています。ただし、提出を求めるには「合理的な犯罪の疑いがある」ケースのみとなっています。



by TheDigitalWay

税関の広報であるTerry Brown氏は、この法律が「個人のプライバシーの権利」と「税関における法執行の責任」の間の微妙なバランスの上に成り立っていると述べています。また、「私は個人的に電子機器を持っており、それには銀行のデータを含めた私の全てが記録されています。その重大性、重要性は理解しています」とも語りました。

一方で、全国市民自由協議会の広報であるThomas Beagle氏は、法律がプライバシーを不当に侵害するのであると主張。「今日では、我々は生活の全てを電話に記録しています。医療記録やメールを含めた、文字通り全てです。税関はそれを手に入れ、保持することが可能になるのです」「彼らは、どのような疑いがあるのかを旅行者に伝える必要がありません。旅行者は説明を要求することもできません」とBeagle氏は述べています。



by JESHOOTScom

反対意見も大きいものの、税関局のKris Faafoi氏は電子機器を調べる権利は必要だとしています。「多くの犯罪グループは複雑な方法で国境を越えるようになってきています。彼らがビジネスで動いている場合、スマートフォンやコンピューターから得た情報は起訴の役に立ちます」とFaafoi氏。

ただし、Beagle氏は上記の内容について「重罪の犯罪者たちは有罪となりそうなものをオンラインに保存している」と反論しています。新法は、端末の中の情報について調べられるようにするもので、クラウドなどオンライン上にまで調査の範囲を広げていません。

プライバシー委員会のJohn Edwards氏は新法について「国境の守りを保証することと、旅行者が不合理にデバイスを調べられないことの、よいバランスを保っている」とコメント。旅行者は空港職員にスーツケースを開けて中を見せるように要求することができますが、それと同じようなものだとEdwards氏は考えているようです。