@AUTOCAR

写真拡大 (全17枚)

text:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

もくじ

ー はじめに スズキ新型ジムニー/ジムニーシエラとは?
ー スズキ新型ジムニー/ジムニーシエラのエクステリア
ー スズキ新型ジムニー/ジムニーシエラのインテリア
ー スズキ新型ジムニー/ジムニーシエラのシャシー
ー スズキ新型ジムニー/ジムニーシエラのパワートレイン
ー スズキ新型ジムニー/ジムニーシエラの装備
ー スズキ新型ジムニー/ジムニーシエラ 代表モデルスペック

はじめに スズキ新型ジムニー/ジムニーシエラとは?

1970年。軽自動車(当時はまだ360cc)で唯一の四輪駆動車として発売されたジムニー。間もなく初代登場以来50年を迎えるが、その48年間でフルモデルチェンジは1981年と1998年の2回。つまり、初代は11年、2代目は7年、そして現行型の3代目は20年と、いずれもロングセラーを誇る。

ジムニーをベースに登録車としたのが、ジムニーシエラ。1998年にジムニーワイドとして登場し、マイナーチェンジを機にジムニーシエラに改名。ジムニー同様にロングセラーとなる。

いまや横置きエンジンのFFと、それをベースにした生活4WDモデルしか存在しない軽乗用車のマーケットにおいて、縦置きエンジンに本格的な副変速機付きパートタイム4WDシステムを備え、しかもラダーフレームにリジッドアクスルまで採用しているのは、ジムニーのみ。

その孤高の存在が人気を呼びロングセラーを続けているが、今回ついに4代目にフルモデルチェンジされた。

スズキ新型ジムニー/ジムニーシエラのエクステリア

ジムニーのスタイリングは、ジープ・ラングラーやメルセデス・ベンツGクラス(思えば、この2台もロングセラーだ)にも通じる、いわゆるクロスカントリー4WD「らしい」スタイルだ。新型では、専門家が愛用する「プロの道具」をデザインコンセプトに、機能に徹した飾らない潔さを追求した。

車両の姿勢や状況を把握しやすいスクエアなボディに、面の剛性を高める造形、降雪時に雪がたまりにくい凹凸が少ないボディ形状など、機能に徹してこだわった造形となっている。もちろん、丸型ヘッドランプ、5スロットグリル、クラムシェルボンネットフードなど、ジムニーの伝統を継承するデザインアイコンは随所に取り入れられている。

ジムニーシエラは基本的にはジムニーと同じスタイルだが、力強く張り出したオーバーフェンダーとサイドアンダーガーニッシュを備える。しかもボディカラーと同色にせずブラックアウトしてオフローダーらしさを強調している。

スズキ新型ジムニー/ジムニーシエラのインテリア

軽自動車とはいえ、オフロード4WDらしく汚れの目立ちにくいブラック基調のインテリアは、ディテールは現代風にアレンジされているがジムニーらしさを踏襲している。

オフロードなど過酷な環境下での、運転のしやすさや各部の操作性にこだわった、機能に徹したデザインだ。たとえば、車両の姿勢や状況を把握しやすい、水平基調で力強い基本骨格のインストルメントパネルや、ドアミラー付近の視界を拡大するために少し下げられたベルトラインなどが特徴的。

スイッチ類などの操作系には、光の反射をおさえ小傷が目立ちにくい質感の高いシボを採用。シートは、フレームを高剛性&高強度化し、フレーム幅を先代より70mm拡大して、乗り心地を向上している。

前席はヒップポイントを30mm後方に下げたが前後乗員間距離を40mm拡大して居住性を高めた。スクエアなボディ形状でヘッド&ショルダースペースも広げられ、快適性も向上している。

インテリアに関しては、ジムニーシエラも基本的にジムニーと変わりはない。

スズキ新型ジムニー/ジムニーシエラのシャシー

ジムニーのシャシーといえば、伝統のラダー(はしご状)フレーム。いまや世界中でほぼ100%の乗用車がモノコックボディとなっているのに対し、ジムニーは本格的なオフロード走行にも対応するため、頑なに強固なラダーフレームを採用している。

そのラダーフレームも新開発され、Xメンバーと前後にクロスメンバーを加えたことで、ねじり剛性を従来型に比べ約1.5倍向上させている。

サスペンションも、伝統の3リンクリジッドアクスル式(前後とも)を継承し、独立式サスペンションよりも凹凸路で優れた接地性と大きなグラウンドクリアランスを確保した。

駆動方式も、エンジン縦置きFRベースの機械式副変速機付きパートタイム4WDを継承。4WDはLo-Hiの2モード切替が可能だ。電子制御のブレーキLSDトラクションコントロールに加え、急坂の上り下りに有効なヒルホールドコントロールやヒルディセントコントロールも標準装備している。

スズキ新型ジムニー/ジムニーシエラのパワートレイン

ジムニーには、専用チューンが施されたR06型直3DOHCターボエンジンを搭載。最高出力は軽乗用車の自主規制値である64ps。最大トルクは、アルトワークスほどではないがハスラーより大きな9.8kg-mを発生する。

ジムニーシエラのエンジンは、従来型の1.3ℓから新開発のK15B型1.5ℓ直4DOHCに換装。軽量・コンパクトで燃費に優れ、102ps/13.3kg-mというパワースペックは1100kg弱の車重に対して必要十分なものといえるだろう。

また、動力性能を進化させるだけでなく、被水や雪、飛び石などへの対策を施して信頼性を向上させている。

組み合わされるミッションは、両車とも5速MTと4速AT。いまや軽自動車では貴重なMTと、CVTではなくトルコンATを採用しているところにジムニーのこだわりが感じられる。

なお、ジムニー/ジムニーシエラとも、スズキ得意のS-エネチャージやアイドリングストップ機能などの燃費対策は施されていない。それ故、このクラスのモデルとしては燃費に関しては良い数値を得られていないのは、少々残念なポイントだ。

スズキ新型ジムニー/ジムニーシエラの装備

燃費には目をつぶっても、安全性能は無視できない。ジムニー/ジムニーシエラは、スズキが誇る予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」装着車を設定している。

単眼カメラと赤外線レーザーレーダーを組み合わせた衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポート」をはじめ、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、ハイビームアシスト、先行車発進お知らせ機能や、標識認識機能も採用している。

快適装備は、上級グレードでは本革巻ステアリングやシートヒーター、マルチインフォメーションディスプレイ、それにクルーズコントロールなども装備する。

オフローダーらしく機能性を重視した、リアシートバック背面と荷室を樹脂化した防汚タイプのラゲッジフロアも特徴的。カーゴルームはフラットとなり容量も拡大し、開口部も大きくなったので、スペースをより無駄なく活用できる。

スズキ新型ジムニー/ジムニーシエラ 代表モデルスペック

ジムニーは、エントリーグレードのXG(5速MTが145万8000円/4速ATが155万5200円、いずれも消費税込み、以下同)、中核グレードのXL(158万2200円/167万9400円)、上級グレードのXC(174万4200円/184万1400円)の3グレード。

ジムニーシエラは、エントリーグレードのJL(176万400円/185万7600円)、上級グレードのJC(192万2400円/201万9600円)の2グレード。

輸出を除く国内販売目標台数は、ジムニーが年間1万5000台、ジムニーシエラが1200台。
コンパクトなボディによる取り回しの良さと優れた悪路走破性で、作業現場や山間部、積雪地などで活躍し、またレジャービークルとしても人気の高いジムニー。

ライバルなき孤高の存在として、新型もまた、日本でも世界でも人気を集めることは間違いないだろう。

車名ジムニー
グレードXC(4AT)XG(5MT)
価格 184万1400円 145万8000円 
パワートレイン 658cc直列3気筒ターボ 
トランスミッション 4速オートマティック 5速マニュアル 
駆動方式 パートタイム4WD 
ステアリング 右 
全長 3395mm 
全幅 1475mm 
全高 1725mm 

ホイールベース 2250mm 
トレッド 1265/1275mm 
最低地上高 205mm 
車両重量 1040kg 1030kg 
最高出力 64ps/6000rpm 
最大トルク 9.8kg-m/3500rpm 
燃料タンク容量 40ℓ 
公表燃費(WLTC) 13.2km/ℓ 16.2km/ℓ 
最小回転半径 4.8m 
サスペンション(前/後) 3リンクリジッドアクスル式 
タイヤ 175/80R16 

車名ジムニーシエラ
グレードJC(4AT)JL(5MT)
価格 201万9600円 176万400円 
パワートレイン 1460cc直列4気筒 
トランスミッション 4速オートマティック 5速マニュアル 
駆動方式 パートタイム4WD 
ステアリング 右 
全長 3550mm 
全幅 1645mm 
全高 1730mm 

ホイールベース 2250mm 
トレッド 1395/1405mm 
最低地上高 210mm 
車両重量 1090kg 1070kg 
最高出力 102ps/6000rpm 
最大トルク 13.3kg-m/4000rpm 
燃料タンク容量 40ℓ 
公表燃費(WLTC) 13.6km/ℓ 15.0km/ℓ 
最小回転半径 4.9m 
サスペンション(前/後) 3リンクリジッドアクスル式 
タイヤ 195/80R15 

なお、AUTOCAR JAPANでご覧になっている方は、「すべての画像をみる」ボタンから、外部メディアの方は、記事下のリンク「『新型スズキ・ジムニー、シエラ 価格/サイズ/内装/スペックを解説』すべての画像をみる」から、ほかの画像をお楽しみいただける。