倉田秋(撮影:佐野美樹/PICSPORT)

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10月の日本代表で倉田秋は気を吐いた。ニュージーランド戦では82分に途中出場すると87分には決勝ゴール。続くハイチ戦では先発し、7分に先制ゴールを挙げている。

ところがブラジル戦で、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が選択したのは森岡亮太だった。「出る準備はしてたんで。でもそれを選ぶのは監督なんで。仕方がないかなと思いました」。そう言いながら倉田はプレーできなかった悔しさを滲ませた。

そんな気持ちもあるのだろう。倉田は血気盛んでもあった。

「思った通りすごいと思いました。基本的なことがすべて早いというか。(ボールを)止めて出したり、判断も早かったし。でもそういう差はこれから埋めていけると思うから。体の能力と言うより、シンプルなところの精度を上げていけばチャンスがあると思います」

「見てるだけでは終わりたくないので、まだ練習もあるから使ってもらえるようにアピールしていくしかないですね」

ではベルギー戦に出場したとして、どんなことをすればアピールになると思っているのか。

「ボールを落ち着かせるというタイプじゃないと思うんで、攻撃を活性化して、スピードアップさせることができれば。持てる力をすべて出して通用しなかったらそれでもいいと思うので、全部出せるようにしたいと思います」

10日に開催されたベルギーとメキシコの試合(3-3)を見て、「裏のボールに意外とついていけへんとか、カットインしていくところでシュートを打たれたりしていたので、スプリントで裏に行ったり、俊敏性を行かしていければいいかと思います」

10月の活躍に言及されると、倉田は一層意気込んだ。

「ラッキー(ボーイ)で終わりたくないので、これが実力と思ってもらえるように毎試合結果を残していきたいです。オレ、(出場)時間は何分でもいいんで。最初からだろうが途中からだろうがやるプレーは変わらないので、ずっと高いモチベーションでいきたいと思います」

数字にこだわる監督だけに、次の出場でゴールを決めればインパクトは大きいはず。倉田にはベルギー戦でワールドカップ行きが見えることになるチャンスが来るかもしれない。

【日本蹴球合同会社/森雅史】