「マズい!」と評判のチョコレート焼きそばを食べてみた
どうもバレンタインデーが近づくにしたがって、世の中がチョコチョコしてきて何となくむずがゆさ的居心地の悪さを感じる今日この頃。人々の会話にも、スーパーやコンビニの売り場の端っこの特設コーナーにも「バレンタイン」の文字列が登場して、さて今年は義理で何個配ろうとか、今年はいくつ貰えるだろうとか考えている方もおられるに違いない。いやもちろん、私は考えていませんよ。いませんとも。
さて、この季節になるとちらほら現れてくるのが、何かしらチョコレートをアレンジした変わりダネの企画もの。もちろんチョコレート自体、お手頃なものからとことん高価なものまでスペシャル商品がいろいろ並ぶが、それ以外にも、チョコレート風味のうんちゃらとか、チョコレート色のかんちゃらとかがわらわら出てくるわけだ。
そんな中でも特に今年、驚きやら懐疑やらの視線を集めているのが、「明星 一平ちゃん夜店の焼そば チョコソース」だ。
いやいやちょっと待って。いくらなんでも、焼きそばにチョコソースってアリなの?
と、おそらく誰でも思う。もちろん私も思う。しかしマジなのだ。あるものはあるのだから、これはもうしょうがない。「バレンタインのイベントに向けてお届けする『夜店の焼そば』特別版」(ニュースリリースより)として1月下旬に発売されて以来、いろいろな意味で注目を浴びている新商品、というより、はっきり言ってしまえば「怪商品」だ。
とりあえずニュースリリースから商品の特徴を引用すると、
めん:ソースとの絡みがよい、しなやかで食べやすい油揚げ麺です。
ソース:甘めのソースに牛の旨みとココアパウダーを加え、カフェラテ風味を付けて、チョコソースと合う味覚に仕上げたソースです。
チョコソース:チョコ焼そばを仕上げる、少しビターな特製チョコソースです。
ふりかけ:チョコ風チップとシナモンを組み合わせたふりかけです。
……ご想像いただけただろうか。
ネット上でも、実食コメントは「怖いもの見たさ(食べたさ)で試してみた」的アプローチがほとんど。そして期待通り(?)、「マズ過ぎる」「なぜ混ぜたし」などの感想が盛んに流れている。中には「食べられなくはない」といったコメントもあるが、「これは美味い!」という賛美の声は(今のところ私が見る限りでは)上がっていない。
本当にそこまでキワモノなのか? だってあの明星ですよ? 一平ちゃんですよ?
ちなみに筆者がカップ焼きそばのなかで最も好きなのも、「一平ちゃん夜店の焼そば」(もちろんスタンダードなソース味でからしマヨネーズ付きのヤツ)。しかも過去、「一平ちゃん 夜店の焼そば タイ風グリーンカレー味」が出たときには、好きなもの同士の組み合わせでもあり、「美味しい」という評判も聞いていたので、「ぜひ食べたい!」と思っていたにも関わらず、食べる前に消えてしまって悔しい思いをした前歴もある。食べずに済ますにはあまりに惜しい。
というわけで、満を持して深夜のコンビニで(←特に意味はない)「明星 一平ちゃん夜店の焼そば チョコソース」を買ってきた。もちろん形はカップ焼きそば以外の何物でもないが、パッケージの色やデザインはとてもスナック菓子ふうだ。
お湯を注ぐ前に麺の上にあける具などはなく、というわけで、最初の3分間はごく当たり前のカップ麺作り。しかし、お湯切り後、いよいよソースをからめるところからが違う。ソースの袋をあけて流れ出るソースは黒いので、その点で違和感はないが、一瞬遅れて漂い始める甘い香り。いや、でもその一方で焼きそばっぽい香りもそこはなかとなくするような……これがニュースリリースにあった、「牛の旨み」の部分なのか?
しかし、「なんだ、意外に"焼きそば"じゃん」という私の見通しは甘かった。次にかけるチョコソースは、今度は本当にチョコシロップそのまま。さらにケーキに掛けるようなパウダー。見通しも甘かったが、漂い始めた香りはさらに甘かった。
そして実食。以下の感想は、あくまで個人的なものであることは最初にお断りしておく。
「そこはかとなくチョコの風味がある」とかではなく、もう、とことんストレートにチョコ味。とはいえ、食感は焼きそばそのものなので、ちょっと何というか、自分が今何を食べているのか、舌と脳の判断がちょっと追いつかなくなる、みたいな感じ。もちろん、「焼きそば」を「チョコ味」にして、一応完食できる味に仕上げた明星開発陣の技術力は高いのかもしれないが……なんとなく、その努力がナナメ上みたいな気はしないでもない(失礼)。もっと普通に、「美味しいもの」を目指そうよ、という気もするけれど、それじゃあ、なかなか消費者の目は集められないんだろうなあ。キビシイなあ。などと思いつつ、食べ終わった後、猛烈に、普通の焼きそばが食べたくなった。……はっ、もしやこれが明星食品の戦略だったのか!?(でもさすがに2杯続けて食べるのはツライ)
結論。「美味しいか?」と言われたら、「微妙」と答えるしかないけれど、しかし、結果としては、変化球作戦にまんまと引っかかって食べてしまったので、開発陣の狙いはアタリだったと言えるかも。でも、仮にこれをバレンタインデーに女の子から貰ったら、いったい何の意味が込められているのかと一瞬悩んでしまいそうだ。
