今年3月から「がん初回診断時の保障充実」と「保険料の値ごろ感」を打ち出したがん保険の販売をスタートさせたオリックス生命保険株式会社。それまで取り扱っていた医療保険で集積したお客様の声を商品に反映させる中で、どのようなニーズの高まりがみられたのかCS推進室長の丸山眞一氏に話しを聞いた。

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 今年3月から「がん初回診断時の保障充実」と「保険料の値ごろ感」を打ち出したがん保険の販売をスタートさせたオリックス生命保険株式会社。それまで取り扱っていた医療保険で集積したお客様の声を商品に反映させる中で、どのようなニーズの高まりがみられたのかCS推進室長の丸山眞一氏に話しを聞いた。

――どういったニーズを反映させたか?

 がんに限らず病気やケガは早く治したいもの。がんの場合は、精神的なショックが大きく、転移による再発のケースが多いこともあり、最初の治療から完璧な治癒を求める傾向が強く、それだけ費用負担が高まってしまう。そこで治療方法の選択肢を狭めず安心して治療に専念できるように「がん初回診断一時金」と「がん治療給付金」がダブルで給付されるよう最初の保障を手厚くした。

また、手術でがん細胞を摘出したとしても、残念ながら数年後に他の部位に転移が確認されたりして再発するというケースがある。そこで、「がん治療給付金」は、2年に1回を限度としつつも、がん治療を目的に入院した際には何度でも一時金を受け取れるようにした。

 保障内容は、シンプルで分かりやすさが求められている。保険に入っていただいたお客さまを対象にCSアンケート調査を行っているところだが、「保障内容も分かりやすく充実していて、価格も安かったので良かった」といった声を数多くいただいている。保障内容と保険料のバランスが満足度のポイントになることは申し上げるまでもない。

 現在、がん保険を含め給付金請求をしたお客さま向けにも、CS向上を目的に満足度調査を実施中であるが、「迅速に給付金の支払いをしていただき感謝しています」をはじめとするお褒めの声が多数寄せられている。このように、お客さまは給付金の支払いの早さも求めており、当社では請求書類が到着してから通常支払いで平均2.1営業日でお支払いしている。

――最近、保険に加入される方の傾向は?

 30歳代以上で特に女性の加入者が増えているので、女性特有のがんをサポートするニーズが高い様子がうかがえる。ピンクリボンなどの啓発キャンペーンが活発なこともあるだろうし、女性の場合は治療中、手術後、退院後に特殊な下着やウイッグなど、治療とは直接かかわらない支出も予想され、保険だけでは補えない経済的負担が生じることが知られるようになってきたためであろう。

 たとえば、乳がんで抗がん剤によって頭髪が薄くなったためウイッグを購入したところ、数十万円の費用が生じてしまったという話も聞いている。乳がんで乳房をできるだけ残したいという希望の声は多いが、医療技術の進歩により、ほとんど傷が残らない手術方法はあるものの、腫瘍を手術できる大きさまで小さくするため、抗がん剤治療を受けて頭髪が抜けてしまう。

 個人差はあるが、最初の抗がん剤投与から髪の毛が抜けはじめてしまい、病室を個室へ移ることを希望する人もいる。個室に移れば差額ベッド代が生じるなど、さまざまな想定外の経済的負担が女性には多いのではないかと推察している。

――がん先進医療のニーズは高いか?

 より早く、より完璧な治療を期待するために先進医療保障を希望する人が、最近2〜3年で急激に増えている。その背景には、重粒子線治療や陽子線治療などが広く知られてきたことや、先進医療を受けられる病院や医療施設が増えて身近になったこと、それを受けて多くの保険会社が先進医療に対応する保険を開発販売する環境になってきたことがあげられる。高額な経済的負担をカバーするのが保険特有の機能であり、「備え」の意識が高まってきているのではないだろうか。

 一度ガンを宣告されると転移による再発の恐怖感を抱く人は少なくない。全摘出したとしても、数年後に血液検査でマーカーが上がってしまっていて、ガンの転移が発見される場合もある。経済的負担はもちろんのこと、精神的な負担を軽減するためにも、高度な医療技術で完璧な治療を求めることになり、必然的に先進医療のニーズが高まっているのではないだろうか。

 退院後はそれまで以上に日常生活で健康管理に配慮し、さまざまな予防方法を模索するようになる。たとえば、免疫力を高めるために健康保険対象外の東洋医学を取り入れたりすることもあれば、月に数万円という費用の負担が生じるケースもある。

 がんへの備えは、初期の段階はもちろん手術後の治療や日常生活にも多額の支出が予想されるため、健康な時から考えておく必要がありそうだ。(編集担当:小林南々穂)



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