「尖閣諸島の領空侵犯に那覇からスクランブルでは間に合わない」「無人機やロボットが上陸したらどうする?」維新議員が問題提起 小泉防衛相の答えは

12日の衆議院安全保障委員会で、日本維新の会の前原誠司議員が、尖閣諸島の防衛の問題を取り上げた。
【映像】 尖閣へ緊急発進「間に合わなかった」発言の瞬間(実際の様子)
前原議員はまず「2025年5月に尖閣諸島周辺海域において中国海警船から発艦したヘリが領空侵犯をした。この事案では約400キロメートル離れた那覇基地からF-15戦闘機がスクランブル、緊急発進して対応したが、ヘリコプターが領空侵犯を終えて着艦したときにはF-15は現場に向かう途上にあった。要は間に合わなかった。今後365日ほぼ尖閣の接続水域に海警船がいてヘリを積んでいる、この領空侵犯に対応するのは那覇からスクランブルで対応するのとは別のやり方を考えなければいけないと思いますがいかがでしょうか」と質問。
小泉進次郎防衛大臣は「那覇から(間に合わなかった)ということで、新たな対応を考えなければいけないのかということについては、もちろんこの安全保障環境の悪化を受けてどのように対応すべきかについて、まさに具体的に日本の示すべき安全保障の構えを決めていくのが三文書の策定であります。こういった中で新たな技術も含めて万全の体制を敷いていく、このことについて具体的な議論を積み上げていきたい」と答えた。
前原議員は「ということは三文書の中に今では対応できない、つまり那覇から400キロメートル離れていてそこからスクランブルをかけても海警船に積載されているヘリが領空侵犯をしたときには対応できないということに対して、どう対応するかということについて三文書の中でしっかりとその対応策を決めていくとこういう理解でよろしいでしょうか。それであれば我々も与党の一員としてしっかりとそれについては提案をしていきたいと思います」と述べた。
「無人機」や「ロボット」を想定せぬ閣議決定への疑問

前原議員は続いて、武装集団が離島に不法上陸した時の対処について定めた、2015年の「離島等に対する武装集団による不法上陸等事案に対する政府の対処について」の閣議決定に言及。
この閣議決定は武装集団は想定しているが、無人機やロボットは想定していないとし、「無人機、あるいは中国ってロボットの開発が目覚ましい。ハーフマラソンで人間よりも早いスピードで完走するとか、あるいは数体ものロボットが一糸乱れぬパフォーマンスを演じる、こういった映像を見られたことがあると思います。人ではなくて無人機、ロボット、こういうものが上陸をすることが考えられるわけです。上陸したロボットに対して、海上保安庁が警察官職務執行法で本当に対応できるのかということと、ロボットにはロボットで、無人機には無人機で対応するということが今後の流れではないかと思いますが、そういったことを海上保安庁としても考えるべきでは?」と質問した。
佐々木紀国土交通副大臣は「仮に海上においてロボット等による上陸の予兆があれば、関係機関と連携しながら迅速に阻止や排除を図るものと認識しております。ただ個別具体の対応については警備上の観点からお答えを差し控えさせていただきたい」と答えた。
ドローン・AI時代の新戦略と三文書改定の行方

前原議員は続いて防衛大臣に「私はオペレーションを聞いているのではなくて、戦われ方の変化、まさにこれから戦略三文書をつくる上でドローンであるとかAIであるとかあるいは宇宙であるとか、さまざまな戦われ方の変化というものがこのウクライナ、イランでの戦争また中東での状況の中で我々は認識をしていかなきゃいけない。その中で武装集団が上陸するものについての閣議決定はあるけれども、ロボットが大量に来てそして武装している可能性は十二分にあるわけですね。そういうものについてしっかりと対応する政府としての考え方をまとめるべきではないか」と問いただした。
これに対し小泉防衛大臣は「新たな戦い方、これがウクライナ、ロシアそしてまた今のイラン、ここで見られることにどう対応すべきかということは、間違いなくこの戦略三文書の改定の中で一つのテーマであります。そういった中で今大量のロボットで、また大量のドローンでという個別具体的なことは控えるべきだと思います」と答えた。
続けて「一般論として申し上げれば自衛隊による対処については発生した個別具体的な状況を総合的に踏まえて判断することになりますし、離島等への不法上陸を含む武力攻撃に至らない侵害への対処においては第一義的な対応の責任を有する警察機関との連携が極めて重要であり、警察機関では対処できない場合、自衛隊は海上警備行動や治安出動の発令を受け警察機関と連携しつつ対処することになります。このため防衛省・自衛隊は平素からさまざまな事態を念頭に警察機関を含む関係省庁と緊密に連携して、各種のシミュレーションや訓練を行ってきているところです。また侵害行為が我が国に対する武力攻撃に該当する場合には、自衛隊は防衛出動の発令を受けあらゆる措置を講じて排除することとなりますので、引き続き東シナ海を含む我が国周辺海空域における警戒監視に万全を期すとともに、警察機関を含む関係省庁と緊密に連携をして各種事態への対応に万全を期してまいります」と述べた。
前原議員は「答弁としてはそういうものになるんだろうと思いますが、先ほど申し上げたように新たな戦われ方、新たなグレーゾーン事態というものを想定し、これは我々も提案をいたします。けれどもしっかりと政府がそういう新たな事態に備えて離島振興、尖閣防衛についてのやはり新たな閣議決定というものをしっかり作るということが大事なことだと思いますのでぜひ踏まえてお考えをいただきたいし我々も提案したいと思います」と述べて次の質問に移った。(ABEMA NEWS)
