安野モヨコさんの「鼻下長紳士回顧録」(下巻)

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 安野モヨコさん(55)の漫画「鼻下長(びかちょう)紳士回顧録」(上下巻、祥伝社)が今秋、英語によるミュージカルとなり、ニューヨークのオフ・ブロードウェー(小劇場)で上演が始まる。

 日本の漫画が原作のオリジナルミュージカルが米国で制作されるのは極めて珍しい。

 原作は2013〜18年に雑誌連載され、20年に文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した人気作。20世紀初頭のパリを舞台に、娼婦(しょうふ)のコレットと彼女を取り巻く人々の悲喜こもごもを描いている。

 舞台化を統括する黒川裕介プロデューサーによると、プロジェクトは日本で企画され、20年にスタート。演出・振り付けはミュージカル「アナと雪の女王」などを手がけたロブ・アシュフォードさん、作詞・作曲がミュージカル「春のめざめ」で知られるダンカン・シークさんと、ブロードウェーの大物がそろった。脚本は日本生まれのリア・ナナコ・ウィンクラーさんが担当する。

 黒川さんは「これ以上ない一流のスタッフをそろえた。最終的にはブロードウェーでの上演を目指す」と力を込める。

 安野さんは「人間の欲望や孤独、そして、自分らしく生きることの美しさを描きたいと思って描いた作品」と自作を振り返りつつ、舞台化が実現することについて「素晴らしいクリエイターのみなさんによって『鼻下長――』の世界がどのように立ち上がり、新しい観客のみなさんに届いていくのか、私自身とても楽しみにしています」とコメントした。