チームとして成熟度が上がるなか、鎌田の存在感は増している。(C)Getty Images

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 鎌田大地が、再び欧州のタイトルを手にしようとしている。

 5月7日に行なわれたカンファレンスリーグ準決勝の第2戦。クリスタル・パレスはホームでシャフタール・ドネツクを2−1で下し、2試合合計5−2で決勝進出を決めた。

 クラブにとって初めての欧州カップ戦の挑戦。その旅は、5月27日にドイツ・ライプチヒで行なわれるラージョ・バジェカーノ(スペイン)とのファイナルへと続く。

 敵地での第1戦を3−1で制していたパレスには、2点のリードがあった。だからこそ、第2戦で求められたのは冷静さだった。鎌田もそのことを理解していた。

「第1戦で2点差をつけて勝っていたので、リスク管理の部分と、センターバックがボールを持った時に、前に出すぎてスペースを空けないように、と言われてました。あとは、ボールを取ってからのカウンターでしっかり起点になれるように、と思ってました」

 3−4−2−1のセントラルMFとして先発した鎌田は、守備のバランスを崩さず、必要な場面で前に出た。パレスの先制点も、鎌田の力強い守備から始まっている。自陣深い位置で身体を入れてボールを奪うと、チームは一気に攻撃へ転じた。最後はダニエル・ムニョスの折り返しが相手のオウンゴールを誘い、パレスが試合を動かした。
 
 前半、鎌田がドリブルで持ち上がる場面は普段より多かった。本人は「そんなに別に意識はしてなかった」と前置きしながらも、そこには事前のチーム分析があったという。

「ボールを取った後など、相手を1枚剥がした時に、相手が後ろに下がっていくとの分析があった。そのため、ボールを運べという風には言われてました」

 守備的に構えながらも、ただ耐えるだけではない。1人を剥がせば、相手は下がる。ならば、そこで前進する。鎌田はその分析をピッチ上で淡々と実行した。

 2点目につながる流れでも、鎌田は左サイドで前に入り、攻撃の厚みを生んだ。本人はこう振り返る。

「前に入っていった。リスク管理をしていたので、前に行くというよりは、後ろで様子を見ていたんですけど、チャンスがあるタイミングでは前に入っていこうと思ってた」

 その後、タイリック・ミッチェルのクロスからイスマイラ・サールが決める。鎌田はサールについて「得点力がある。彼の得点力にはすごく助けられている」と話した。

 1週間前に行なわれた第1戦では、鎌田自身にも大きな瞬間があった。

 ペナルティエリア内でこぼれ球に反応し、今季初ゴールを記録。さらにスルーパスからアシストも加え、3−1の勝利に大きく貢献した。ただ、その活躍によって鎌田自身の評価軸が変わったわけではない。数字が伸びにくい背景には、プレミアリーグとカンファレンスリーグで異なるチームの戦い方があると、本人は整理している。

「なぜ、パレスでゴールやアシストがつかないのかと、多少なりとも考えたりもしますけど、結論的には、チームのやり方にあると思う。プレミアリーグの試合になると、守備的にやらないとダメ。カンファレンスリーグの試合は、自分たちがボールを持つシーンや、前に行けるシーンが増える。その分、チャンスはあります」

 プレミアリーグでは、パレスが守備に回る時間も長い。中盤の選手に求められる仕事も、ゴール前に入ることよりも、まずはバランスを保つことになる。鎌田は「プレミアのレベルというより、チームのやり方っていうのが一番の理由」と説明する。
 
 そのうえで、今季の自身のプレーには手応えもある。

「今シーズンは、それ以外のパフォーマンスがかなり自分で満足できていることが多いので、問題ないんじゃないかなと思います」