愛知県東海市で開かれたカバディの体験会。攻撃側の選手(中央)が自陣に戻ろうとするのを、守備側のチームが阻止している=2026年3月

 今秋のアジア大会では、セパタクローなど五輪にはない競技が行われる。インド発祥のカバディもその一つで、愛知県東海市が会場となる。国内の競技人口は少なく、地元団体は普及に向け出前授業などでPR。市内にあるクラブの指導者寺岡卓朗さん(39)は「『カバディといえば東海市』と思ってもらえるよう頑張る」と意気込む。(共同通信=平等正裕)

 カバディは鬼ごっこのようなスポーツ。攻撃中に「カバディカバディ」と唱え続ける独特なルールがある。1チーム7人制で、攻撃側は相手選手にタッチした後、自陣に戻ると得点となる。

 寺岡さんは2017年に東京都で開かれた体験会で初めてプレーした。部活で熱中したラグビーに似たコンタクトスポーツで、初心者も楽しめる点に魅力を感じた。愛知県内で社会人チームを立ち上げ、現在は、日本カバディ協会の県支部長として普及活動を続ける。

 2025年度は、東海市内の小学校で出前授業の講師を担当した。ルールが分かりやすく、特別な道具もいらないため、限られた授業時間内でも試合は白熱するという。市がアジア大会の会場に決まったことを契機に、2025年4月には「東海カバディクラブ」も発足。小学校低学年から社会人までの20人弱が加入した。

 東海市も、大会機運の盛り上げにつなげようと教育委員会に「アジア大会カバディ推進室」を設置し、市内の小中学校などにカバディを題材にした漫画を配布した。2026年3月に市教委主催の体験会に参加した小学5年岩川創さん(10)は「すごく楽しかった。守備で相手を捕まえることができた」と笑顔を見せた。

 寺岡さんは手応えを感じる一方、大会に地元・愛知県から代表選手を出せなかったことに悔しい思いを抱く。「大会開催はゴールではなく、スタート。マイナースポーツから脱却し、競技力を向上させたい」と語った。

日本カバディ協会の愛知県支部長を務める寺岡卓朗さん