上質な本革シートと専用パーツが織りなす、特別感あふれるインテリア

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1.5リッターエンジン搭載の衝撃

 軽自動車でありながら、ドライバーに特別な体験を提供してきた一台が、ついに節目を迎えることになりました。

 ダイハツが2025年9月に発表した内容によれば、長年親しまれてきたオープンスポーツモデル「コペン」は、2026年8月をもって現行型の生産を終了する予定です。このニュースは驚きとともに、多くの愛好家の間で話題となりました。

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 コペンは2002年に初代モデルが登場しました。当時としては珍しかった電動開閉式ルーフを備え、小さなボディに本格的なオープン機構を詰め込んだ点が大きな特徴でした。

 丸みを帯びた外観と相まって、単なる移動手段ではなく「楽しむためのクルマ」として多くの支持を集めました。

 軽自動車の枠に収まりながらも、運転する喜びや所有する満足感をしっかりと感じさせる存在だったのです。

 その後のモデル展開においても、コペンは常に個性を大切にしてきました。さまざまな仕様や限定モデルが登場し、ユーザーに選ぶ楽しさを提供してきましたが、その中でも特に印象深い存在として語られるのが、2005年の東京モーターショーで公開された「コペン ZZ」です。

 このモデルは単なるバリエーションのひとつではなく、コペンの可能性を大きく広げる挑戦的な試みでした。

 コペン ZZは、ボディサイズが全長3550mm×全幅1600mm×全高1260mmと設定され、従来モデルよりもひと回り大きく設計されていました。

 特に全幅の拡大によって、見た目の安定感と迫力が増し、従来の軽自動車とは一線を画すプロポーションとなっていました。

 張り出したフェンダーが強調するワイドなスタンスは、スポーツカーらしい存在感を際立たせていました。

 内装にもこだわりが見られ、2人乗りという基本構成は維持しつつも、本革のレカロシートやMOMO製ステアリングを採用することで、上質さとスポーティさを高いレベルで両立させていました。

 コンパクトな空間でありながら、乗り込んだ瞬間に特別な時間が始まるような、独自の雰囲気が演出されていたのです。

 そして何より注目されたのはエンジンでした。通常のコペンが660ccターボを採用しているのに対し、コペン ZZには1.5リッター直列4気筒自然吸気エンジンが搭載されていました。

 最高出力109ps、最大トルク14.3kgf・mという性能は、軽オープンカーの枠を超えた異例ともいえるもので、走行性能の面でも大きな話題を呼びました。この大胆な仕様変更は、軽自動車の枠を超えた新しい価値を提示するものでした。

 車名の「ZZ」に込められた意味も興味深いものがあります。「未知」を象徴する「Z」を2つ重ねることで、これまでにない領域へ踏み出す意思が表現されていたといわれています。その名の通り、このモデルは多くの人に未来への期待を抱かせました。

 しかしながら、コペン ZZは市販化されることなく、コンセプトカーとして展示されるにとどまりました。

 それでもなお、この一台が残したインパクトは非常に大きく、「もし発売されていたら」という想像を今でもかき立て続けています。

 小さな車体に大排気量エンジンを組み合わせるという発想は、日本では珍しく、独自の存在になっていた可能性も高いでしょう。