初優勝・女子プロのスイングを解説!下半身を鍛えて飛距離を伸ばす
昨シーズンの女子ツアーは12人もの初優勝が誕生した。
その優勝者のなかで3人のニューヒロインにスポットを当ててスイングを解説。三者三様、異なる個性があってじつにおもしろく、今季も活躍の期待大だ!
「バンプ&キック」で加速するオートマチックスイング
アドレス~バックスイング
ストロンググリップで、手元がスタンスの中央に位置しています。一般的にはもう少し左股関節寄りにセットするものですが、インパクトで手元がヘッドよりも先行するのを見越して調整しているものと思われます。
バックスイングでは体の右側が少し引き上がるところが髙野選手の特徴。腕は使わず、右足の踏ん張りを原動力にして、きれいにボディターンしています。地面から重い物を持ち上げるときに感じる、足の裏の圧力をイメージするとアマチュアもマネしやすいです。
トップ
右サイドを引き上げてバックスイングするため、逆に左サイドはやや沈んでいく。昔は「頭は上下しないほうがいい」という考えもありましたが、切り返し以降で左足を強く踏み込める利点もあります。
トップではシャフトが地面と平行になっていて、肩の捻転も十分。フェースに太陽の光がよく当たっていますから、少々クローズであることがわかります。これはアドレス時のグリップによるものです。
切り返し~インパクト
切り返しの際に「バンプ」と呼ばれる骨盤が左サイドヘスライドする動きが見られます。左足に体重が乗ってくると、インパクトに向けて地面を蹴っていく準備が完了。左腕が地面と平行になっていますが、これは体重移動に伴って自然と引き下ろされただけで、本人の感覚としてはあまり力は入っていないでしょう。
インパクトでは左ヒザが完全に伸びきって、左サイドが上昇しています。この動きによってクラブはさらに加速して振り出されます。
フォロースルー
シャフトが地面と平行になった位置で、左手の指が右手の下から覗いているのでアームローテーションがなされていることがわかります。フォローで前傾角が起きてしまうと、クラブの軌道が急激にインサイドヘ向かい”こすり球”になってしまいますが、体幹部の側屈によってこれが維持されている。体幹の側屈はあくまでも体に無理のない範囲で行なうことが大切ですが、前傾を保つことは見た目のよさだけでなく、弾道へも大きく影響します。
神ワザPoint
バックスイングで左サイドが沈み込む動きは、一見すると不安定な要素に見えますが、じつはそうではありません。「沈む→蹴る」というワンツーアクションでクラブを振っているので、スイングがシンプルかつパワフルになる。
この動きにはダウンスイングでの左足の脚力が必要なので、すべてのアマチュアがマネできるわけではありません。さすがはアスリートといったところです。
いかがでしたか? 足を沈ませてから蹴るようにしましょう。
髙野愛姫
●たかの・あいひ/2004年生まれ、東京都出身。167cm。2024年からツアーに本格参戦し、2025年「ヨネックスレディス」で初優勝。ドライバーからアイアンまで正確無比にターゲットをとらえるショット力が魅力。トラスト銀行インドネシア所属。
解説=アッキー永井
●ながい・あきふみ(永井研史)/1987年生まれ、神奈川県出身。”アッキー”の愛称で親しまれている人気コーチ。人体解剖学や物理学の視点を取り入れたわかりやすいレッスンに定評がある。
写真=小林司、渡辺義孝
撮影トーナメント=2025年Vポイント×SMBCレディスゴルフトーナメント
