そして、義母が日記を綴り始めたのは、ゆいさんが二世帯住宅での同居を断った日だったそう。その日の日記には、「息子の前でいい顔をしたい私も悪いな。でも、あのクソ嫁のせいで息子とはもう二度と一緒に暮らせん。クソじじいとの退屈な日があるだけ。クソ嫁が憎い。憎い。憎い。シネ!!」と、ゆいさんへの恨みが炸裂。

 その後も日記には、「見れば見るほど、ブサイクな嫁。顔を見るだけで気分が悪なる」や「あのブスを嫁とは認めたことは一度もない」など、辛辣な言葉ばかりが並んでいました。

「自分がこんなにも恨まれていたことにビックリしました。義母も、まさかこんな形で自分の本音が私に伝わるとは思ってなかったでしょうね」

 この日記をどうしようか……。悩んだ末、ゆいさんはすべての日記を処分することにしました。

「夫や義父には日記があったこと自体、話していません。一番嫌いな私にあっけなく日記を処分されるのが、義母にとって一番こたえることだと思うから。私はズルい方法で、義母に仕返しをしたんです」

 なお、ゆいさんは義母の死後、習慣化していた日記を辞めたそう。義母と同じように、思わぬ形で第三者に自分の本音が知られることが怖くなったからです。

 近年はデジタル遺産との向き合い方が問われていますが、アナログな遺産の管理法や処理法も考えておくことが大切。ゆいさんの義母の最期を知ると、他人に知られたくない本音を遺さない終活をしたくなります。
<取材・文/古川諭香>

【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291