君はエイリアンか? はたまたイチゴか?南極で見つかった「腕20本の動物」
2023年8月19日の記事を編集して再掲載しています。
この腕、どう使ってるんだろう...?
海洋科学者チームが、南極周辺で新たな生物の存在を確認したと2023年に発表。そのうちの一種が、この20本の腕を持つ無脊椎生物です。
長年チームが追いかけていた謎の種属
この発見は、カリフォルニア大学サンディエゴ校にあるスクリップス海洋研究所に所属している科学者チームによるもの。
このチームの目標は、「Promachocrinus」と呼ばれる海洋生物の系統樹を解明すること。2008年から2017年にかけて実施した南極海域探検で初めて発見・収集された標本を分析しました。
Promachocrinusは、広い意味でヒトデやナマコなどの棘皮動物の親戚とされていますが、詳細はあまり知られていませんでした。
今までPromachocrinus属に属する明確に特定された種は1つだけで、「Promachocrinus kerguelensis」と呼ばれています。
以前の探検で見つかった標本は、Promachocrinusだろうと想定されてはいましたが、本格的に確認はされていませんでした。研究チームは、PromachocrinusのDNAと体の形状を分析することで、多くの異なる属のメンバーを正しく分類することができたと述べています。
呼び名は「南極のイチゴ」
今回研究チームは、これまでに発見されていたけれど命名されていなかった4つの種を含む、Promachocrinus属の7つの種を分類しました。
そして特に目を引く種は、この「南極のイチゴウミシダ」と呼ばれる「Promachocrinus fragarius」です。
この生物の中央部は「イチゴのような」外見で、中央からは20本の腕が伸び、体の色は紫から濃い赤紫色にまで変色。
おそらく水深65mから1,170mのあたりで生息していると考えられています。このチームの研究結果は、2023年7月、学術雑誌Invertebrate Systematicsに掲載されました。
このチームは海の謎を1つ解明しましたが、広い海ではまだまだ未知の種が発見される可能性もあります。Promachocrinusの場合、実用的なDNAサンプルがなかったら、この研究は不可能だったとチームは話しています。そして南極の海に生息する生命を理解するためには、さらなる研究が必要です。
チームは「南極と南極海の生態系は広大なので、生物の多様性を理解するためには大規模なサンプル採取が必要となります」と述べています。
世界新記録! 日本の水深8,000メートルで撮影された超深海魚

