【魔の7歳】交通事故から守るために VRで子どもの視野を体験「ゾーン30プラス」導入も 福岡
入学や進級で新たな環境に身を置く子どもたちも多いこの季節、特に気をつけたいのが、行動範囲が広がる“魔の7歳”と呼ばれる小学校低学年の子どもたちの交通事故です。子どもの目線を通して、原因と対策を探りました。
こちらはドライブレコーダーの映像です。
車が直進していると、右側に停車する車の影から子どもが飛び出してきました。間一髪の状況です。
福岡県警のまとめによりますと、去年1年間の歩行中の小学生と車の事故では、小学1年生と2年生の死傷者数が目立って多くなっています。
2学年で全体のうち50.8パーセント、およそ半数を占めています。
小学生で特に多いのは、道路を横断中に事故に遭うケースです。
去年は車との事故の死傷者190人のうち、6割以上が横断中に事故に巻き込まれました。このうち半数ほどは、横断歩道やその付近を横断していたといいます。
なぜ、道路を横断中の事故が多いのでしょうか。
子どもの目線が体験できるというVRを使って確認してみます。
■森野里奈記者
「このように視線とスマートフォンを合わせて動かすと、実際に動画の中の現場にいるように、視線を動かして見ることができます。」
こちらは、信号機のない横断歩道を渡ろうとする子どもから見える景色です。
■森野記者
「子どもの視野は、この明るいところだけですか?」
■JAF福岡支部 事業課・島田菜央さん
「画面の明るくなっている部分が子どもの視野です。子どもの視野は大人の視野に比べて6割程度しか見えていないと言われています。上下に動かすと分かるのですが、かなり狭い範囲しか見えていないですよね。」
■森野記者
「左右は全く見えていないですね。」
横断歩道の向こうにいる友達を見ながら、横断歩道へ。子どもの視野だと、車は来ていないように見えますが。
■島田さん
「この動画で体を動かして横を見てもらうと。」
■森野記者
「あ、近い位置に車がありますね。」
■島田さん
「実は車が来ていたんです。」
車側からは、突然子どもが走って飛び出してきたように見えます。
■島田さん
「横断歩道を渡るときは、首を左右に振るだけでなく、おへそからしっかり体をその方向に向けてしっかり右左を見ることが重要です。」
子どもたちを事故から守るために、インフラの整備も進んでいます。
それが、警察や国・自治体が連携し、5年前に始まった「ゾーン30プラス」です。
一定の区域の生活道路で、警察が車の最高速度を30キロに規制しています。
さらに。
■竹原侑記者
「小学校のそばの道路です。あちらには両サイドにポールが立てられています。そして、路面が少し盛り上がっているように見えます。」
わざと道幅を狭く見せたり、路面が盛り上がるように整備したりして、車の速度を抑える対策がとられています。
実際に車で通行してみると。
■竹原記者
「車の中から見ても、両サイドにポールがあるのでかなり道幅が狭く見えます。そして近づくと路面の盛り上がりもはっきり見えるので、スピードを落として通行する必要があります。」
■近くに住む人
「速度を落とす仕組みになっているので、それはすごく安心かなと思います。増えていった方が子どもたちの安全を守れると思います。」
福岡県警によりますと、ことし2月末時点で、県内で整備されている「ゾーン30プラス」は20か所あり、全国的に見ても導入が進んでいます。
こうした対策が進む一方で、最も必要なのがドライバーの意識です。
■福岡県警 交通規制課・松尾直大 課長補佐
「小学校の近くや通学路の標識がある場合、特に速度を落として走行してください。(低学年は)交通安全に対する認識もとても低い状況ですので、大人が子どもを守るという意識を高く持って運転をしてほしいと思います。」
“魔の7歳”という言葉が、いつか必要なくなるように。私たち大人が、子どもの目線や動きを想像しながら運転することが何より大切です。
※FBS福岡放送めんたいワイド2026年4月6日午後5時すぎ放送

