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 ◇関西六大学野球春季リーグ1節1回戦 大経大5―2大商大(2026年4月4日 GOSANDO南港)

 雨中の接戦を、制した。大経大が、昨年12月に死去した高代延博前監督(享年71)に捧げる弔い星を挙げた。

 プロも注目する先発左腕・常深颯大(4年=明石商)が、粘りの投球を展開した。立ち上がりの初回1死から2番・伊吹綜太(2年=神戸国際大付)に先制ソロを浴び、3―1の6回1死でも4番・真鍋慧(3年=広陵)にソロを被弾。それでも、崩れなかった。

 「最上級生なので自分がやるしかない、というのはありました。去年までは先輩に助けられたことも多かったので、今年は僕がやるしかない、という気持ちでした」

 最上級生の責任感を背負い、懸命に腕を振った。最速148キロの直球に、ツーシーム、スライダー、カットボール、カーブ、フォークなど多彩な変化球を織り交ぜ、リーグ随一とも言える強力打線と対峙(たいじ)。10安打を浴びながらも11三振を奪い、2失点完投勝利を飾った。

 「高代さんに1勝を届けるというのもありましたけど、まず、この1勝は(新監督の)平川さん。新監督就任1年目の初戦で勝利を収めることができたのは、とても良かったと思います。高代さんには、この1戦で終わらないので、しっかり優勝して報告したいというのがあります」

 現役時代には日本ハム、広島の内野手として活躍し、現役引退後は広島、中日、オリックス、阪神などでコーチも務めた高代監督から受けた指導を胸に、踏ん張った。「高代さんには技術面よりもメンタル面のことを鍛えられたと思います。ピンチの場面の心境の持ち方とか、そういうことに関しては、きょう(の試合で)もすごく生きたと思います」。優しく語りかけてくれた在りし日の表情を思い返しつつ、この日のピンチを耐え抜いた。

 高代前監督の後を受け、就任後初のリーグ戦を勝利で飾った平川隆亮監督も「その(優勝という)結果を報告したい、届けたいというところは、一番強く思っています。“いい報告をしたい”ということは、チームみんなにも伝えています」と言葉に力をこめた。チーム一丸となり、高代前監督に07年秋以来のリーグ制覇を捧げる。

 ◇常深 颯大(つねみ・そうた)2004年7月19日、兵庫県小野市出身。小1から小野東スポーツ少年団で野球を始め、小野中では兵庫加古川ヤングでプレー。明石商(兵庫)では2年秋からベンチ入り。1メートル79、83キロ。左投げ左打ち。