阪神・佐藤輝明 デュープ撃ち!先制V二塁打 京セラ男本領 3年ぶりホーム開幕戦勝利導いた
◇セ・リーグ 阪神4―1DeNA(2026年3月31日 京セラドーム)
阪神・佐藤輝明内野手(27)が3月31日、「チャンピオンユニホーム」を着用して臨んだホーム開幕・DeNA戦(京セラドーム)で、2安打1打点と輝いた。キャップや左袖に球団のリーグ優勝回数を象徴する「7つの星」をあしらった金色の戦闘服を身にまとい、昨季の同僚、DeNA先発・デュプランティエから初回に決勝の二塁打。3試合連続マルチ安打、打率・375と開幕早々絶好調の4番が、得意の球場で猛虎を3連勝へと導いた。
悲願の連覇へと続く黄金の道。先頭を歩くのは、佐藤輝だ。初回2死二塁。デュプランティエがフルカウントから投じた156キロ直球を右中間へ運んだ。白球は右翼・ヒュンメルの前でバウンド。二塁から近本が生還し、先制点を奪った。昨季打率・382を残した得意の球場で大ブーイングを浴びたデュープの出はなをくじいた。
「どうかな、と思ったけど、いいところに落ちてくれた。(デュプランティエは)チームメートだったので、燃えるものがあった」
“頭魂”も披露した。1点差に迫られた6回。“輝シフト”で三遊間に寄った三塁・筒香を強襲する安打で出塁し、大山の左二塁打で三塁へ。続く高寺の浅めの左飛で、迷いなく本塁へスタートした。「(セーフになる)確率が高い」と、頭からホームベースに飛び込み、左手でベースタッチ。度会、石上、山本の無駄のない中継を、背番号8の執念が見事にかいくぐった。
今年1月中旬、佐藤輝の姿は沖縄にあった。過去5年は関西を中心に行っていたシーズンオフの自主トレで、初めて温暖な地を選択。チームメートを伴うでもなく、数人のスタッフと南国へ飛んだ。寒風吹きすさぶ本州ではなく、ウチナーを選んだ理由は、肉体の早期の仕上げと、1月中の屋外フリー打撃が可能であること。WBCを見据え、飛距離を含めた屋外で打つ感覚を、例年より早い段階でつかむ必要があった。
その沖縄自主トレでは、徹底的に体をいじめ抜いた。朝9時から2時間以上ウエートトレ。スクワットやデッドリフトは、上級者レベルを優に超える重量だった。午後は体幹、アジリティーで体を温めると、グラブを手にしたハンドリング練習、内野ノックで鍛錬。私語も雑談も笑顔もない。黙々と、淡々と、己の心とだけ向き合い、白球を追いかけた。
打撃練習では、年々習熟度が増す打撃メカニックのさらなる進化を期した。軸足(左足)に体重を乗せすぎず、右足でしっかり回る打法をティーとフリーで都度確認。春を思わせる澄んだ青空に、26年の飛躍を予感させる幾多の虹が架かった。
「来年も(チャンピオンユニホームを)着られるよう、(優勝回数の)星の数を一個増やせるように頑張る」
金色のトロフィーは誰にも渡さない。心技体で進化を遂げた男に、二言はない。(八木 勇磨)
