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「なんか、疲れてる?」何気ないひと言かもしれないですが、言われたほうはテンションがダダ下がり。しかも自分ではまったく「疲れてない」のにそう聞かれたりして…。でもそれ、もしかするとメイクのせいかもしれません。ヘアメイクとして第一線で30年以上活躍してきた『なんとなくの自己流から抜け出す 今の自分に合うメイクの正解』の著者・YUTA.さんが、その原因と健康的でイキイキとした印象になるメイクのコツを紹介します。

【写真】”チークの塗りすぎ”はこうなってしまいます

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「なんか、疲れてる?」は顔の印象で出てしまう

「疲れてる?」と言われたとき、その多くは体調を気づかってくれているというより 、単純に「顔の印象」で言っています。

疲れている顔の印象によって、たとえば、ツンツンしてたり、キツそうに見えたり、不機嫌そうに思われたり…。

その結果、思っているような人間関係が築けなかったりします。自分ではそんなつもりではないのに、印象でそう与えてしまうのは、悲しいことですよね。

そんな「疲れて見える」は、ちょっとしたメイクや美容の習慣で変えられることがほとんどです。そこで、メイクと美容による、それぞれの原因と対策を見ていきましょう。

「疲れて見える」正体として、年齢的なことや体力的なことも、もちろんありますが、メイクの仕上げ方のズレが原因になっていることは意外と多いです。


【写真】ファンデーションをはじめ、ベースメイクの仕上げ方でこんなに違いが…著者YouTube「40歳からのシャレるメイク」より

メイクのちょっとしたズレ、たとえば眉の形、目もと、口もとをはじめとした仕上げ方が「疲れている印象」にさせてしまっている。ではそのズレとは?

メイクによって「疲れて見える」の正体

それをひと言でいえば、ズバリ「若いときから更新されてないメイク」です。

たとえば、若い頃に似合っていた色や形を、そのまま使っているケース。

とくに、更新されていないメイクで、疲れて見られやすいパーツは、「顔色(肌の血色感)」と「目もと」の2つ。

顔色がくすんで見えたり、血色感がない原因として、年齢を重ねると顔のむくみが出てくるなか、今まで使い慣れたチークを使っていたりする、なんていうのもそう。

チークは発色のよさばかりで選びがちですが、今の年齢に合った血色感があり、くすんだ肌に合うものに変えていく必要があります。

肌の血色感のカバーのもう1つは、ファンデーションです。ファンデーションはワントーン明るいものや、白っぽいものがトレンドのため、「若い、あのとき、よかったから」と使い続けている人もいます。

しかし、お手入れが行き届いてない肌、くすみや肝斑があったりする肌というのは、茶みがかってます。そこで、気持ちオークルめのファンデーションを、いつものファンデーションにブレンドしてみるのも1つの方法です。

「たるみ」や「クマ」で目もとがぼんやり

目もとがぼんやりして見える原因として、たるみ、クマなどがあります。

たるみやクマは「隠そう」としがちですが、じつはそれが疲れて見える原因になることもあります。たとえば、コンシーラーを厚く重ねすぎると、シワに入り込んでヨレやすく、時間が経つほど、どんよりした印象になってしまいます。

対策としておすすめなのは、クマの色を完全に消そうとせず、「明るさと立体感を足す」発想に切り替えること。

目の下全体に広げるのではなく、黒目の下を中心に少量を点置きし、やさしくなじませるだけで、目もとが軽く見えます。


【写真】コンシーラーは点でのせることを意識。著者YouTube「40歳からのシャレるメイク」より

さらに、下まぶたにほんのりツヤと立体感が出るよう、ペンタイプのコンシーラーでごく細くラインを入れるのも効果的。目もとがいきいきと見え、疲れた印象を払拭しやすくなります。

大切なのは「頑張っている目もと」ではなく、「健康的に見える目もと」をつくることです。

カギは「美容の習慣」

メイクが顔の表面を彩るとしたら、そのキャンパスである肌をかたちづくるのは「美容の習慣」です。

たとえば、肌がパサついているのも、疲れて見える原因の1つです。ツヤやハリは、人の印象をイキイキしたり、みずみずしく見せる大事なポイントだからです。

「パサパサ」を「みずみずしく」に変えるには、まず保湿から。肌を化粧水で保湿して、やってみて肌が潤ったり、プリっとしたりしている感覚を覚えておいてください。

忙しい毎日の大人の美容は、めんどくささが勝ってしまいがちなので、潤った感覚を忘れずに、継続して徹底的に保湿しましょう。

そして、美容という面では、マッサージも大事。血流がよくなれば、血色もよくなります。


たるみ、クマをメイクで整える前。著者Instagram(@yuta_caroys)より

私がヘアメイクの仕事を通してこれまで見てきた女優やモデルたちも、決して何か特別なことをしているわけではありません。忙しい日でも鏡の前で数分マッサージをしたりして、自分の顔に触れる時間をつくる…。その積み重ねが、「疲れて見えない顔」を支えています。

最近はYouTubeなどでも、「クマ・たるみ解消」に関するマッサージの動画も多く流れていますよね。


たるみ、クマをメイクで整えた後。著者Instagram(@yuta_caroys)より

こうしたケアに、血流を促し、むくみを流す効果があると思いますが、1つ気をつけてほしいのは「やりすぎず、少しずつ続けること」です。

強く押したり、長時間やりすぎたりすると、かえって肌への負担になることもあります。目もとの皮膚はとても薄いため、「さする」「流す」「軽くトントンする」くらいのやさしい圧で、毎日少しずつ続けることがポイント。

むしろ「疲れて見える」を美容の面で解決していくには、まずマイナスの習慣をやめることを意識したほうがいいかもしれません。美容はやった分だけ返ってくる、究極のわかりやすい自己啓発ともいえます。逆にいえば、継続できないと、その代償は大きいとも…。

かつての私自身もそうでしたが、たとえばメイクを落とすのがめんどくさくて、そのまま寝てしまったりすることもありました。ただ、これも、女優やモデルは絶対にしません。

彼女たちは寝る前にメイク落とさないことによるダメージがいかに大きいかというのをわかっているからこそ、しんどくても必ずやるようにしているのです。

「なぜ、そうなったか」の原因を見つけて改善を

あらためて、顔の印象というのは、メイクや美容による日々の習慣の積み重ねでかたちづくられています。

だからこそ、「疲れて見える」としたら、その原因となっている“習慣”を見つける必要があります。そうしないと、「高い化粧品を買って解決しよう!」といったことになりがちです。

大事なのは、現状の分析。

なぜ、そうなってしまったのか? 年齢を重ねたことだったり、生活習慣だったり、自分との向き合い方だったり、身だしなみにかける時間だったり、メイクのやり方だったり。そうした現状を一度立ち止まって見直し、ひとつひとつ改善していきましょう。

最後に、健康に見える顔の印象をつくりたいなら、日々ご機嫌で過ごせるように意識を。

表情とは、まず「人からどう見えるか」を知ることです。

そもそも「いつも自分が見ている自分」というのは、鏡で見ている自分であり、目を見開いて、表情もキリっとしている。典型的なのが、上目使いで意識してつくった顔です。

でも実際は、ふとした瞬間の表情が「人から見られている自分」です。たとえば、誤ってスマホのカメラを起動した際、不機嫌な顔が大写しに…なんてことはないでしょうか。

そのためにも、ふだんから表情を「意識」することが大切です。油断すると、つい楽なほうに戻ってしまいがち。これは野球やテニス、ゴルフなどで正しいフォームを覚えても、意識をおろそかにした瞬間、また戻ってしまう感じに似ています。

もちろん、ずっと表情を意識してつくることはできません。ふとした瞬間の表情というのは、日々の気持ちが何気なく出るもの。

「今日はちょっといいことがあった」「なんだか楽しかった」という日は、明るい表情になるでしょう。

だからこそ、メイクや美容の習慣の土台となる表情は、自分を大切にしてきた結果として、自然とにじみ出るものなのだと思います。