この記事は以下の動画を基に、動画投稿者の承諾を得た上で、AIライターが執筆しております

サイエンスアーティストの市岡元気先生が、自身のYouTubeチャンネル「GENKI LABO」で公開した動画「マコモ湯1ヶ月入って菌をDNA分析してみた結果が予想外すぎたwww」で、SNSなどで話題の「何年も湯を替えずに追い焚きだけで使える」というまこも湯の謎に、科学の力で迫っている。

動画冒頭で元気先生は、まこも湯について「お風呂にマコモという植物の抽出エキスをためて、何年もお湯を変えずに追い焚きだけで入浴できる」という驚きの情報を紹介する。しかし、「実際に自分の目で見て検証しないと信じられない」と語り、科学者として徹底的な検証に挑んだ。

マコモはイネ科の植物で、古くは縄文時代から食料や茅葺き屋根、神社のしめ縄などに使われてきた、日本人にとって馴染み深い存在である。まこも湯が腐らない理由として、マコモに生息する特殊な「黒穂菌(くろぼきん)」が湯垢や老廃物を分解することで腐敗を防ぐとされている。

しかし、元気先生は市販のまこも湯製品の説明書に「開封後は冷暗所で保管し、できるだけ早くお使いください」と記載されている点を指摘し、「何年も水換えしなくていいとは書かれていない」と疑問を呈する。

今回の実験では、以下の4種類のサンプルを用意し、それぞれ約40℃で1か月間保温して菌の増殖を比較した。

①. ただの水道水
②. 足湯をした水道水
③. ただのまこも湯
④. 足湯をしたまこも湯(水温38.5℃)

寒天培地での培養の結果、③のまこも湯原液には、最初から多数の菌が含まれていたことが判明した。さらに、100倍に希釈して比較したところ、④の足湯をしたまこも湯の方が③の原液よりも菌数が少ないという、予想外の結果が得られた。

また、専門機関(Thermo Fisher Scientific社)の協力のもと、各サンプルに含まれる菌のDNA解析を実施。②の足湯をした水道水からは皮膚常在菌や環境菌が検出されたが、④の足湯をしたまこも湯からは皮膚常在菌が見られず、代わりに別の種類の環境菌が増加していた。

さらに、話題の中心である黒穂菌(真菌の一種)は、③④いずれのサンプルからも検出されなかった。元気先生は、細菌と真菌の生育速度の違いにより、黒穂菌がプレート上で細菌に圧倒されて検出できなかった可能性を考察している。

加えて、元気先生はメーカーの情報をもとに、まこも湯に含まれる「まこも菌」の正体が、黒穂菌ではなく「バチルス サブチルス ON-1」という特許取得済みの枯草菌の一種である可能性に言及。今回の実験でもバチルス属の菌は検出されたが、それがON-1株であるかどうかは確認できなかったという。

最終的に明らかになったのは、以下の3点である。

・マコモ湯には最初から環境菌が存在していた
・足湯をすると常在菌や環境菌の種類が変化し、まこも湯では皮膚常在菌が検出されず、別の環境菌が増加した
・黒穂菌は検出されなかった

元気先生は、今後マイクロアレイなどの手法を用いてさらに詳細な分析を行いたいと意欲を示し、視聴者にも今回の結果について考察を呼びかけている。

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