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台湾の半導体メーカーTSMCが熊本へ進出したこともあり、今、熊本に住む台湾出身者は九州最多の1919人です。

【写真を見る】“通訳だけじゃない” 重要さ増す「外国出身の公務員」 公的支援に欠かせない多文化共生社会の架け橋

こうした中、台湾を始め海外から来た人の生活や交流を支えるため、外国出身の熊本市職員が活躍しています。※2025年3月19日放送

熊本に集う外国人

この日、熊本城を視察したのは、台湾花蓮県の徐榛蔚(じょ しんい)知事。城の歴史や2016年の熊本地震の被害について尋ねます。

台湾花蓮県 徐榛蔚知事「土台がありませんが大丈夫なのですか?」

熊本市担当者「いえ、大丈夫ではないです」

徐知事と市職員の間で通訳をするのが台湾出身の紀京佑(き きょうゆう)さん(29)です。

紀京佑さん「熊本城を見ての感想は?」
徐知事「熊本は2016年に地震があって、今回見学をして観光面はもちろん、地震からの修復も勉強させていただきました」

紀さんの仕事はガイドだけではありません。

外国出身者が熊本市の職員に

バスを降りた紀さんが向かったのは熊本市役所。紀さんは熊本市国際課の職員として働いています。

この日、担当していたのは翻訳作業です。

紀さん「熊本市の観光政策課から依頼を受けています。西南戦争に関する文書です」

日本の風景や季節の移ろいが大好きだという紀さんは、2019年に来日、兵庫県などで観光に関わる仕事をし、2024年7月に熊本へやってきました。

現在、国際課には台湾の他、フランスやドイツなどから来た7人が勤務しています。

熊本市国際課 松下修二郎課長「フランスやドイツなど母国文化の紹介、および行政文書の翻訳や通訳をする」

今、台湾から熊本に生活の拠点を移した人も増えていて、紀さんは生活に密着した仕事も担っています。

国や地域の違いを埋める “架け橋” 

この日の業務は、3歳児健診の通訳です。

日本人の親子が集まる健診の中に、台湾から移住した親子がいる時には、紀さんたちが健診に立ち合い、医師や看護師とのやり取りをサポートします。

「大きい丸はどっちでしょう?」
「(通訳)」

健診は1時間以上続くため、子どもを退屈させない雰囲気づくりも意識します。

紀さん「お医者さんの反応に合わせて拍手をして子どもが答えやすい雰囲気づくりを心がけています」

また、難しい説明もすぐに通訳し、親の理解を深めます。

「上の歯が下の歯をかぶせるのが正常」
「(通訳)」

子どもの健康のために欠かせない定期健診ですが、海外では当たり前ではない地域もあるようです。

紀さん「(過去に)受け入れた家族の中には日本で健診があることが不思議だと言っていた」

健診のように、制度を知れば受けられる支援があります。

国や地域による違いに気づき、どう解決するか、紀さんのような外国出身の職員が果たせる役割は重要さを増しています。

紀さん「台湾と日本と熊本の架け橋になりたい。今は精一杯熊本市で頑張っていきたい」