いきものがかり 『じょいふる』Music Video

写真拡大

 11月11日と言えば「ポッキーの日」。その由来は、1が並んだ形がグリコのお菓子「ポッキーチョコレート」のスティックに似ていることから始まった。この「ポッキーの日」にちなんで、毎年この時期にはポッキーのCMに使われた楽曲が思い起こされる。その代表曲と言えるのが、いきものがかりの「じょいふる」だ。本楽曲は、2009年にポッキーのCMソングとして広く知られた楽曲。あれから約15年が経過しているが、この曲の明るく弾むようなメロディと語感のいい歌詞は、いまだに色褪せていない。「エビバデポッキー」というキャッチコピーのもと、CMにはポッキーを持った若者たちが楽しげにダンスを踊るシーンが映し出され、このダンスも話題を呼んだ。

(関連:【映像あり】ポッキーのCMソングとして広く知られる、いきものがかり「じょいふる」MV

 さらにORANGE RANGEの「DANCE2 feat. ソイソース」もポッキーのCMに登場した楽曲のひとつである。ファンキーでユニークなリズム、そして中毒性のあるメロディは、ポッキーの自由な楽しみ方とリンクしていた。CMでは新垣結衣とともに若者たちがポッキーを片手に独特のファッションやダンスを楽しんでいる姿が映し出され、定番のお菓子であるポッキーを自分らしく、そして新しく楽しむ姿が新鮮であった。その2年後にもORANGE RANGEは「おしゃれ番長 feat.ソイソース」で再び「ポッキー」のCMソングを担当。こうした個性的なアーティストの楽曲は、ポッキーのイメージに“楽しさ”と“自由”を重ねる役割を担っていたのである。ポッキーの代名詞ともなった先述の「じょいふる」や「DANCE2 feat. ソイソース」、「おしゃれ番長 feat.ソイソース」が持つ明るさは、世代を超えて「ポッキー=楽しいお菓子」というイメージを定着させたといっても過言ではないだろう。

 ポッキーのCMに使用された楽曲といえば、耳に残るメロディでリズムに乗りやすい三代目 J SOUL BROTHERSの「Share The Love」もまた印象深い。三代目 J SOUL BROTHERSのメンバーも出演したこのCMでは、キャッチーで真似したくなるダンスが披露され、ポジティブでエネルギッシュなメロディと見事にマッチしていた。「Share The Love」のビートに乗せたポッキーのプロモーションは、聴く者に元気と明るさを届け、日常の中に“楽しさ”をもたらす存在としてのポッキーを演出していた。

 DREAMS COME TRUEの代表曲のひとつ「うれしい!たのしい!大好き!」もポッキーのCMに起用された楽曲のひとつだ。DREAMS COME TRUEならではの幸福感あふれるポップなサウンドが、ポッキーの持つ“みんなで楽しむお菓子”というテーマと絶妙にリンクしている。この曲はリリース当初から多くの人に親しまれてきたが、ポッキーのCMに使われていたことを知っている人は意外と少ないかもしれない。

 また、MONGOL800の「小さな恋のうた」も、かつてポッキーのCMソングとして採用されていた。切なさと前向きさが同居するこの楽曲は、青春時代のひたむきな気持ちを表現しており、ポッキーが多くの若者に親しまれる理由のひとつでもある、ポッキーを巡る“甘酸っぱい記憶”や“楽しさ”に通じるものがある。大人になっても心に残るメロディとともに、ポッキーが思い出の一部となる。この曲のCMもまた、多くの人にとっては新鮮な驚きがあったのではないだろうか。

 さらにB'zの「マジェスティック」もポッキーのCMソングとして歴史に名を刻んでいる。ロックバンドらしい力強さとスケールの大きさが印象的なこの楽曲は、ポッキーのイメージに少し異なるニュアンスを持ち込んだ。一般的に“軽やか”“楽しさ”というイメージが強いポッキーに対し、力強くも洗練された「マジェスティック」は、新たな側面を表現するきっかけとなった。これまで青春の1ページを彩ってきたポッキーのCMだが、B'zの「マジェスティック」を使用したCMは家族の温かみを感じさせる新たな切り口に仕上がっており、B'zのファンにとっても、そしてポッキーが好きな人々にとっても記憶に残るコラボレーションであったに違いない。

 そして、2024年のポッキーCMのテーマは「ポッキーって、楽器じゃん。」。「ポッキーは音楽を愛する人を愛する」というテーマに賛同し、アイナ・ジ・エンド、CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN、[Alexandros]が楽曲を提供している。アイナ・ジ・エンドの独特なボーカルが奏でるメロディ、CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUINのポップでリズミカルな楽曲、そして[Alexandros]のロックな要素が融合し、ポッキーのように誰かと幸せを分かち合う瞬間を音楽で表現している。ポッキーは“食べ物”であると同時にその楽しみ方やスタイルまでも表現できるアイコン的存在となり、さらに新しい方向性を示しているようだ。

 このようにポッキーのCMソングにはさまざまなアーティストの楽曲が起用され、それぞれがCMのコンセプトを音楽で表現してきた。ひとつの大きなヒットを生んだいきものがかりの「じょいふる」から15年、ポッキーとともに刻まれてきた音楽の歴史は、多くの人にとって日常の思い出や青春の一部となっている。ポッキーの日を機に、これらの楽曲に改めて耳を傾け、その時代ごとのポッキーのイメージとともに思い出を辿ってみてはどうだろうか。

(文=Z11)