日本では6割の夫婦が陥ると言われるセックスレス。「恋愛と結婚は別っていうけれど、セックスする相手もまた別なのかも」と語るのは主婦の翔子さん(仮名・52歳)。30代を目前にして結婚、子どもが生まれてからは完全レスですが、それ以外は非の打ちどころがない完璧な夫。生活に息苦しさを感じたある日、仕事先で知り合った人と不倫関係に発展。夫婦の行く末は…。

「レス同士」の彼に出会って、恋に溺れた

30代目前で裕福な夫と結婚し、翌年には女の子が誕生。学生時代の女友達と久々に再会してレスの話題になり、私だけじゃないんだ! と少し心が軽くなりました。
このときはまだ結婚3年目だったので、いずれまた夫に求められる日がくるのかなと思っていたのですが、現実はそう思うようにはいかず。

●レスを話し合うには時間が経ちすぎた

今になって思えば、もっと早いタイミングで夫と向き合うべきだったんですよね。けれど、そこまで夫に対して好きという感情が湧いてこなくて。行為自体もそんなに回数を重ねたわけではないので、相性がいいとか悪いとかもわからなかったし。

もちろん夫とは一緒に暮らし、娘を育てる大事なパートナーではあるのですが、このまま私、抱かれることなく年を取っていくのかな…ということが現実味を帯びてきたある日。職場に出入りしている業者の男性・Aさんからメモを渡されたのです。

「今度、異動になって、こちら伺うのは今日が最後なんです」と渡されたメモには、個人の電話番号とメールアドレスが書いてありました。

●ちょっと飲みに行くだけのつもりだった

彼はスラっとしてスタイルがよく、顔もイケメン。以前から感じのいい人だなと思ってはいたのですが、そうか、もう会えなくなっちゃうんだと思ったら、一度くらい飲みに行ってみようかなと思ってしまったのです。メールを送ったらすぐに食事に誘われました。夫には「職場の飲み会がある」と言って、Aさんと2人で会うことに。

Aさんは、食事をしながら、ずっと私に好意を持っていたことを話してくれました。お酒を飲みながら「すごくかわいいと思っていた」とか「僕のタイプだったのでこうして一緒に飲めてうれしい」と大喜び。調子いいこと言ってても、Aさんは薬指に指輪をしていたから、食事が終わったらお開きだろうなと思っていたのですが、そのまま「そういう雰囲気」になってしまい…。

●「レス同士」の沼から抜け出せなくなる

「じつは私はレスなんです。夫とずっとしてなくて、そういうことになってもできるかどうかわからない」と言うと、Aさんは真剣な表情で「うちもだよ」と言いました。

ハグやキスまででどうにか帰ろうとしたのですが、流れでホテルに入ってしまい、内心すごく焦りました。だって、私は産後の体…。脱いでからドン引きされてもショックだし、行為自体、最後したのいつだっけ? というくらいご無沙汰で。ちゃんとできるのか、不安な気持ちがぶわ〜っとこみ上げてきてしまい、半分パニックで泣きそうでした。

でも同じ悩みを共有し合える異性の相手。そして、いざ交わってしまうと、もうこの不倫の沼から抜け出せなくなるなと思うくらいドハマリしてしまったのです。

●自分で狂っていくのが分かった

罪悪感よりも、まだ私はそういうことができるんだ! という自信がついて、家に帰ってからも、夫や子どもにとても優しくなれる自分がいました。月に2回、気がつけば定期的にAさんに密会するようになっていたのです。

密会のときは、仕事が終わったら、子どもを保育園に迎えに行って、家でごはんを食べさせて、夫にバトンタッチ。Aさんとホテルへ行って、深夜に帰宅。頭ではダメだとわかっていても、もう気持ちに歯止めがかからなくなっていました。

ある日、「もっと長く、一緒にいたいな」と素直な気持ちを打ち明けました。こんな短い時間しか会えないなんて切なすぎる。するとAさんに「俺も」と言われました。2人で箱根へ一泊二日の温泉旅行へ出かけることにしたのです。もう夫にバレたらバレたでいいや。家庭を捨てる覚悟すら固まってしまっていました。

●もうこんな生活から逃げ出したい。恋の頂点

夫に「いつもの女友達と旅行へ行きたい」と言うと、快く送り出してくれました。

早朝に到着した箱根では、まるで恋人同士のように手を繋いで観光をし、それが本当に楽しかったです。私は相当舞い上がっていました。こんなに長い時間、Aさんといられることが幸せすぎて。

夜、眠りにつくとき、「もうこんな隠れて会う生活から逃げ出したい」というと「じゃあ逃げよう」とAさん。けれど現実は、お互い、明日には帰るべき家があって、家族が待っているのです。ただただ切なかったけれど、この瞬間だけは、今ここに爆弾が落ちて私はこのまま死んでもいいと思えるくらいに満たされていました。

けれどこんな『失楽園』みたいな状況が終焉を迎えたのは、この旅行の直後。その後、私がストーカーになってしまったお話は次回したいと思います。