ユニフォームの色で一番多いのが赤。2番目が青だと言う。赤、青とも色の幅が広い。セレッソ大阪のピンクも、ジュビロ磐田のサックスも、赤であり青。当然といえば当然かもしれない。色の三原色に従えば、赤、青に対抗するのは黄色。4色プリンターのインクに習えば、赤、青、黄の3色に加えられるべきは黒になる。だが黒は黒しかない一方で、黄色はオレンジをも含むとすれば、3番手は黄色になる。J1では柏レイソル、清水エスパルスがそれに属することになる。

 次に来るのは2色の組み合わせだ。FC東京(赤、青)、ガンバ大阪(青、黒)などがこれに該当する。

 思いのほか少ないのは白。レアル・マドリー系だ。白は言い換えれば無色ながら、サッカー界では「色」として貴重な存在に見える。色とは何かを考えさせられる事象だ。

 日本サッカー界に最も欠けている要素だと考える。色が不鮮明なチームがなんと多いことか。クラブとして何を発信したいのか。監督としてどんなサッカーを提唱したいのか。発信したがる人は少ない。なにより現在の協会に欠けている意識だ。何色を求めて森保監督を代表監督に招いたのか。岡田武史元代表監督以降の3人(ザッケローニ、アギーレ、ハリルホジッチ)の招聘には、攻撃的サッカーというコンセプトが存在した。ザッケローニは、協会がある1つのコンセプトを掲げて監督探しを行った末に辿り着いた初めてのケースだった。

 ところが、西野朗、森保両氏の招聘にその縛りはなかった。日本人であることを優先した結果、色の喪失という大きな代償を払うことになった。西野ジャパンはロシアW杯でベスト16入りしたが、相殺する価値は下がる。その影響はJリーグの現状に見て取れる。どのクラブが何色をしているのか。監督探しは何を基準に行われているのか。クラブ自身に、分かりやすい日本語で伝えようとする意思を感じない。浦和レッズの赤のユニフォームは今季、微妙に変化している。黒みがかった従来の赤から、発色のいい明るい赤に変わっているが、それは何を意味するのか。こちら側の推理に任されている格好だ。

 目標はW杯ベスト8だと宣言しても、肝心の色を語ろうとしない日本代表監督。結果は日本がいくら頑張っても相手との力関係に委ねられる。決勝トーナメント1回戦で、優勝候補と当たってしまえば、その瞬間、叶わぬ夢に終わる可能性が増す。もちろん運にも大きく左右されるが、色は違う。残る。協会がしきりに使いたがる「サムライブルー」(日本代表の別名)が、浸透しない理由も分かりやすい。そのサムライブルーとは実際には何色なのか。何をイメージしたネーミングなのか。伝わってこない。五里霧中の様相を呈している。