鳥が庭のゴミを集めてくるように調教するマシンが開発される
カラスは非常に知能が高く、危険な部位を避けて動物を食べたり、バラバラのパーツを組み立てて便利な道具を作り出したりすることが可能とわかっています。カラス以外にも知能が高い鳥は存在し、特にカササギは哺乳類以外で初めてミラーテストに合格したことで知られています。このカササギに、「エサを与える代わりに庭のゴミを集めさせる機械」が開発されました。
BirdBox by Robocut - Thingiverse
Cleaning Up The Yard With AI - Avian Intelligence | Hackaday
https://hackaday.com/2020/10/04/cleaning-up-the-yard-with-ai-avian-intelligence/
鳥が自律的に庭のゴミを集め出すようにする「BirdBox」は以下のムービーから確認できます。
Magpie_trades 3 bottle-caps for food. High definition - YouTube
柵に設置したテーブルにやってきたのは1匹のカササギ。
このカササギ、よく見るとくちばしでボトルのキャップをくわえています。
テーブルはチューブにつながれており、チューブの横にある穴にカササギがキャップを投入。
チューブをじっと見つめるカササギ。
しばらくするとチューブの中をエサが落ちてきました。
チューブの出口から転がるエサをカササギがキャッチ。
その後、カササギがどこかに行ってしまったかと思うと……
再びやってきました。
くちばしにはやはりボトルのキャップ。
キャップを穴に入れて……
チューブの上の方を見つめてしばし待機。上からエサが落ちてくるということを理解しているようです。
転がったエサをキャッチし……
再びボトルキャップを手に入れる旅へ。カササギがエサに満足するまでキャップ回収は繰り返されるわけです。
また、BirdBoxの仕組みは以下のムービーから確認可能です。
birdbox outdoor intro - YouTube
カササギがゴミを集める代わりにエサを出すマシンを開発したのは、Hans Forsbergさん。背後にはBirdBoxの全体像が写っています。
チューブの先に取り付けられているのがエサ箱。中に入っているのはドッグフードやキャットフードだそうです。
キャップを入れると、 Forsbergさんが示すところからエサが出てくる仕組み。
テーブルの少し上に取り付けられている機械にはRaspberry Piとカメラが搭載されており、撮影映像をYouTubeでライブストリーミングしています。
餌箱の下部にはワイドアングルカメラが設置されています。これはエサ箱内のRaspberry Piと連動して動作するとのこと。
テーブルの下には……
バケツが取り付けられていて、ここにボトルキャップが集まるわけです。
さらにエサ箱の内部の様子を解説したムービーは以下から。
birdbox inside box - YouTube
これがエサ箱内部。コンピューターにはRaspberry Piを使用し、各パーツは3Dプリンターで出力したとのこと。
キャップが投入されたことをセンサーが検知すると、ドッグフードの入った容器がブルブルと振動して、エサが1粒だけ落ちていきます。エサの通り穴にはセンサーがついているので1粒だけ落ちた時点で振動はストップ。ボトルキャップ1つにつきドッグフード1粒だけが常に与えられるようになっているわけです。