新車ディーラーの苦悩! 依頼の多い改造車の入庫・整備に手を出せない理由とは

監督官庁からの指導もますます厳しくなっている
メーカー正規ディーラーのみならず、民間整備工場などでは昔から違法改造車の修理や点検、整備のためのサービス入庫は、監督官庁のお達しもあり厳しく断ることになっていた。とくにメーカー系ディーラーの整備工場においては、合法的な改造車に関しても、メーカー系カスタマイズなどを除いたものは、「誤解を招く」として断られることがほとんどとも聞いている。
近年では、メーカーがブランドを立ち上げたりして、自社モデルのカスタマイズに熱心となっているが、それには監督官庁の違法改造車の入庫取り締まりがますます強まっていることとも無縁ではないようだ(改造してクルマに乗りたいお客には、合法的でしかもメーカー自らがカスタマイズしたクルマに乗ってもらうということもあるようだ)。
新車販売業界に詳しい事情通は、「最近の傾向としては、監督官庁のディーラー整備工場への監査は抜き打ちで行われるとのことです。予告なく店舗にやってきて違法改造車が入庫されていないかをチェックしていくそうです」とのこと。事情通によると最近とくにチェックされるのが、タイヤハウスからはみ出したタイヤの違法インチアップや、スモークガラスの透過度とのことである。もちろん、もっとメカニカルな部分での違法改造車があれば摘発される。
あるユーザーは、「タイヤをインチアップしたあとにディーラーに点検に出したら、“違法改造車だから点検できない”と連絡があったそうです。言われてよくみたらホイールハウスからわずか数ミリだけタイヤがはみ出していたそうです。監督官庁が監査に入るとこのようなケースも見逃さずに摘発されるとのことでした」と話してくれた。
納車時に違法な改造をディーラーに依頼するユーザーも
一部の人気の高いミニバンでは、新車購入時に明らかにホイールハウスからはみ出すようなタイヤサイズへのインチアップや、透過度に違法性のあるウインドウフィルムの施工を、ディーラーのサービス工場で行ってから納車してほしいというお客が多くて頭を悩ましているとの話も聞いたことがある。
とにかく事前予告なく、抜き打ちで監査に入られるので、違法改造車もしくは疑いのあるクルマの入庫はあってはならない、というのが今のディーラー整備工場の実状である。
大昔には、ディーラーのメカニックが通勤にも使っている愛車といえば、足をガチガチに固めたりしたオリジナルの改造車が目立っていた。なかには新車時には設定のなかったエンジンを換装しているケースもあった。それがしたくてメカニックになったというケースも多かったようだ。
しかし、監査は入庫車両だけでは終わらず、社員のクルマまで、店舗内に置いてある車両すべてに及ぶ。そのためコンプライアンスも厳しくなってきたので、社員のクルマはノーマル仕様であることも徹底されているとも聞く。
昔のイメージの違法改造車というよりは、タイヤのインチアップやスモークガラスの透過度などがやり玉にあがり、とくに新車ディーラーに関しては以前に増して監督官庁の取り締まりが厳しくなってきているのが現実となっているようである。
(写真はすべてイメージです)
