中田翔、FA移籍に揺れた本音を明かす 「自分なんかが残っていいのか」「裏切りたくない」
11月に残留を決めた中田は「どうしようっていうのもあったし、違うチームでどこまで通用するのかっていう気持ちを正直今でも抱いているのは確か」と複雑な胸中を明かした。「自分なんかが日本ハムに残っていいのかなってことも考えた」という。
きっかけは、3本塁打と活躍した3月のWBCだった。海外の投手に対応するためにタイミングと打つポイントを変えたが、「1カ月も2カ月も戦っていけば、変な風に癖として残ってしまう」。昨季が始まったころからは、「オレのタイミングの取り方・打ち方、どうだったっけ」と自問する日々だった。
だが、8月終了時点で打率.189とスランプが続いたのには、FAだったことが大きいようだ。「ぶっちゃけ、シーズンが終わったからこういう話ができる」と本音を明かした中田は、「このままで終わったらやばいという気持ちと焦り」がすさまじかったと述べた。
焦りが悪循環を生み、チームの勝利より自分の評価ばかりが気になっていく。中田は「今だから素直に言いますけど、気にならないことはなかった。常に気になっていたかな」と認める。
中田は「こんだけ打てないバッターなんで、もちろん評価も落ちますし、このままで終われないな、終わりたくない、終わったらまずいな、そればっかりが頭の中を回っていた」と続けた。
状況を打開しようと、栗山英樹監督が1番に起用したこともあった。中田は「何とかしてくれようとしていたんですよね、監督は」と、「すごく不甲斐ない気持ちになった」と振り返っている。
そんなシーズンを終えて残留を決めた理由はどこにあるのか。中田は「みんなが掲げてくれた横断幕にしても、本当にありがたいなと思ったし、そういう人たちがいる限り裏切りたくないという気持ちはあった」と、周囲の想いが後押しになったと明かした。
残留を決断した中田は、チームの新主将に指名された。「どういうキャプテンになるのか」――そう問われた中田は「いや、マジ、生意気なヤツ、バッチバチにいくから」と笑いを誘ったうえで、新シーズンに意気込んだ。
「実績ねぇんだから、正直。だからぶち当たりに行くしかねぇんだよ、最終的には。オレらが優勝したときってのは、結局はそこだから、勢いだから。あの時期なんか、ソフトバンク何一つ怖くなかったもん」
