学生の窓口編集部

写真拡大

優れた嗅覚で知られる「犬」。人間の100万倍も敏感と言われる犬にも、アロマテラピーが効果的なのはご存じでしょうか?

ラベンダーオイルを使った実験では、ひと用の半分の量で効果がみられ、寝そべる、ハァハァしなくなるなど「落ち着き」を与えることがわかりました。それなのに犬は、足の裏や靴下などのクサいものが大好き。人間にとっては公害クラスの悪臭物質「イソ吉草酸(きっそうさん)」が大好きなのに、アロマの香りでリラックスするおちゃめな動物なのです。

■ラベンダーでくつろぐ犬

警察犬や災害救助犬で知られるように、犬の特徴はなんといっても優れた嗅覚。これは鼻の構造が異なるからで、人間と比較すると、

 ・嗅(きゅう)粘膜の面積 … 50倍

 ・嗅細胞 … 2億個(人間の40倍)

と、においをキャッチしやすい構造になっています。これによって嗅覚は100万倍と言われ、人間が感じ取れないかすかな「におい」も探り当てることができるのです。

人間にとって「いいにおい」は、犬もそう感じるのでしょうか? ラベンダーオイルを使った実験ではYes!で、わずか半分の量でリラックスすることがわかったのです。

加湿器のようなディフューザーでラベンダーオイルを30分間噴霧したところ、

 ・寝そべる

 ・ハァハァしなくなる

などのリラックスした様子がうかがえ、はっきりと効果があらわれたというデータがあります。ラベンダーオイルの量は人間用の半分、とされていますので、ひとによっては足りないぐらいでも犬には充分な香りになったのです。

ただし3分の1に減らすと効果が薄れ、リラックスしていると「はっきり」わかる状態ではなくなるとの結果もあるので、この香りに関しては「敏感」とは言いがたいようです。

■足の裏はなつかしいにおい?

犬はどんな「におい」が好きなのでしょうか? 一緒に暮らしたことのあるひとならおわかりでしょうが、意外なことに「クサいもの」好き…なかでも人間の足の裏や靴下は「いいね!」と感じるのです。

敏感な鼻なのにクサがらないのはナゼでしょうか? これはイソ吉草酸(きっそうさん)と呼ばれるにおい物質がカギで、わずか0.001ppmでも公害になってしまう強烈な物質。これが「足のクサさ」を引き起こしているのですが、同時に犬の体臭にも多く含まれ、いわゆる「犬くさい」の原因物質。つまり、足の裏や脱いだ靴下は、犬にとって自分と同じ「なつかしい」においなのです。

いくらなじみのあるにおいでも、100万倍もの嗅覚で「くさい」と感じないのはにおい物質の違いで、人間が感じるにおいをすべて×100万で受け止めているわけではありません。アロマオイルでリラックスすることはわかりましたが、人間が良い香りと感じても、それが犬の好みに当てはまるとは限らないことを意味しています。むしろクサいもの好きのようですから、たまには「帰宅直後」の足の裏を楽しませると良いかもしれません。

■まとめ

 ・犬もラベンダーオイルでリラックスすることが判明

 ・人間用の半分の量ではっきりと効果があらわれる

 ・足の裏や靴下のにおい物質・イソ吉草酸は、犬の体臭と共通

 ・人間には公害クラスのクサさでも、犬には好みの「香り」になる

(関口 寿/ガリレオワークス)