名前は知らないけれど、何となく存在が気になる役者さんは誰にでもいるだろう。本書『拾われた男』(文藝春秋)を読み、評者にとってずっと気になっていた人の名前が、「松尾諭」であることを知った。NHKのコント番組に不定期に出演していた松尾さん。昭和顔のふてくされたような態度のサラリーマンを演じたら天下一品で、「よくいるこんな人」と、いつも登場を心待ちにしていた。本書を読み、ドラマ「SP警視庁警備部警護課