東京五輪のテスト大会で、猛暑への対策不足やトライアスロン会場が「トイレ臭い」などの問題が噴出、「死人が出るんじゃないか」と危惧されているが、命の危険にさらされるのはアスリートだけじゃない。大会組織委員会はボランティアにも過酷な待遇を検討しているというからひどすぎる。

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 東京五輪1年前のテスト大会では、トライアスロン会場となる「お台場海浜公園」の水質汚染が発覚。選手から「トイレのような臭さ」との苦情が出たほどで、水中の大腸菌が基準値の2倍以上に急増した日は、スイムだけ中止となった。

 この“トイレアスロン”問題をきっかけに、東京五輪がいかに「おもてなし」の心に欠けているか再び話題となり、ボランティア問題にも飛び火。大会組織委が先月3日に開催した「第4回ボランティア検討委員会」での検討内容に今、疑問の声が上がっている。

 日本財団ボランティアサポートセンターが同16日に公開した検討会の報告には驚愕の記述がある。

<大会時のボランティア活動の環境について、暑さ対策は基本的には自己管理>

 ボランティアが酷暑で倒れても、「自己責任だから」と言わんばかりの姿勢だ。

 さらに信じられないのは次のくだり。

<マラソンなど早朝に行われる競技については、ボランティアの会場入りが始発の交通機関でも間に合わないため、終電での会場入りを想定>

<その場合は待機時間が見込まれるため、ボランティア同士の交流機会や、士気を高めるような取り組みを検討していく>

■組織委「暑さ対策は自己管理」

 環境省は「熱中症予防サイト」で、熱中症の要因のひとつに<二日酔いや寝不足といった体調不良>を挙げている。徹夜の“交流会”の後に炎天下で働いたら、熱中症のリスクが高まるのは必至なのに、組織委は<暑さ対策は自己管理>と言ってはばからないのだからどうかしている。

「ブラックボランティア」著者で広告代理店出身の作家・本間龍氏がこう言う。

「炎天下で働くボランティアが酷暑が原因で亡くなる可能性はゼロではありません。組織委は使用者責任があるのに、今さら各自の自己管理だというのは、万が一の場合に責任回避するためではないか。ボランティア活動中に個人の判断で自由に離脱できるなら自己管理だというのも理解できますが、実際はそんなことはない。メディアは組織委の無責任さ、真剣味に欠ける姿勢をもっと追及するべきだと思います」

 ボランティアの自己責任や徹夜の交流会について組織委に問い合わせると、「暑さ対策は、事前対策と自己管理が大切であると認識しています。研修で周知徹底を行うとともに、活動時には対策グッズを配布、休憩時間を十分に取れるシフトを検討しています。仮に活動中に熱中症になってしまった場合には、保険(組織委負担)の対象となり得ます。(交流会については)検討中です」との回答だった。

 “死の五輪”が現実となるかもしれない。