――10月にはさいたまスーパーアリーナに2万5千人を動員してのカヴァーライブ「ジュジュ苑」を開催されて。2008年に渋谷duoで第一回を観させていただきましたが、まさかこんな100倍近い規模にまで拡大するとは思いもしませんでした(笑)。

JUJU:私もです(笑)。でも、やっぱりジュジュ苑はどこでやっても変わらずに、カラオケスナックになっちゃうんだなということに今回すごく気付かされました。ジュジュ苑があったからこそ学べたこともすごくあったし、ファンの皆さんとの距離感も教えてくれたし、ジュジュ苑をここまでの規模に成長させてくださってた皆さんにすごく感謝してます。

2008年にジュジュ苑を始めた時は、2度とやらないかもしれない12曲を毎月やるのはバンド的にもすごくしんどくて。2年前の武道館やツアーもそうでしたけど、「ジュジュ苑をさいたまスーパーアリーナでやっていいのかな?」という気持ちもあったんです。でも、ファンの皆さんがジュジュ苑を楽しみにしてくださってるので、やって良かったなと思いました。

――ジュジュ苑を通じて、お客さんとの距離感はどのように変わりましたか?

JUJU:ジュジュ苑を始めた頃の私はすごく緊張しいで、ライブ自体が怖くて。人前で歌うのは好きだけど、あまり見られたくないし。ライブをやってもいいけどステージの袖の後ろで歌っていたい、声だけの出演みたいな方が気が楽だったり。でも、カラオケだけは大好きで。とはいえ、一曲目を選曲して歌う時が一番緊張するみたいな。カラオケって歌っている内に、人とのコミュニケーションがどんどん楽しくなってくるじゃないですか。

ジュジュ苑って人の曲しか歌わないから、最初は「こんなの、やっていいのかな?」「もう、超怖い!」と思いながらやってみたら、カラオケスナックにいるような雰囲気になってきて。リクエストしていただいた中から選んだ曲をやっているから、「まさか、いないだろうな」と思いながらも「この曲を歌う人?」と聞いてみたら、いて(笑)。「じゃあ、一緒に歌いましょう」って、ステージに上がってもらって。

歌ってみると、偶然だからこそ楽しめるドキドキ感があって、「人と歌うのって、すごく楽しいな!」と思いました。ライブって、もちろん演じる側が用意することは沢山あるんですけど、お客さん次第でどうにでも変わるんだなと。ジュジュ苑を通じてライブを一緒に作ることの面白さを教えてもらいましたね。