菅直人首相は6月27日、記者会見を開き、退陣のための3条件を明らかにした。

 それは、(1)特例公債法案、(2)第二次補正予算案、そして(3)再生可能エネルギー特別措置法案の成立だと言う。しかも、それは「1つのメド」に過ぎないらしい。

 これだと、(1)、(2)が成立しても(3)が成立しなければ、これから10年でも居座ることができる。

 岡田克也幹事長はじめ党執行部は、(1)と(2)の成立と(3)の採決と言ってきた。採決を条件とすれば、可決、否決を問わず退陣することになる。

 だから首相の3条件は、党執行部のそれと全く違うものだ。

 首相は、もし(3)が可決されれば国民的人気が出る、否決されれば延命できると読んでいるのであろう。実に愚かな見通しだ。

 今回の小幅内閣改造で、首相は突然、自民党参議院議員を総務政務官に起用した。与野党を仰天させたこの人事には、首相のあざとい政治手法が余すところなく表れている。

 私は松本龍復興担当相、細野豪志原発事故担当相の人事は順当だと思っている。特に、松本龍氏は、大震災対策に真剣に誠実に取り組んでいると評価してきた。しかし、なぜ首相はあえて波風が立つ人事を強行したのか。

 もし本気で浜田和幸氏を政務官として必要だと考えるなら、自民党に正式に礼を尽くして依頼すればよいではないか。

 首相が自民党の猛反発を予想できないはずはない。自民党など野党が硬化して国会審議が停滞すれば、(1)と(2)も先送りになり、(3)は限りなく遠くなる。そうなれば世論の批判は自民党などに向かっていくと思っているのだろうか。

 しかし、それは首相の錯覚であることは世論調査の結果も示している。

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