川村葉音被告

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北海道江別市で男子大学生が集団暴行を受け死亡した事件の裁判です。

札幌地裁は6月3日、川村被告らに対して「強盗致死罪」が成立するという判断を示しました。

強盗致死などの罪に問われているのは、川村葉音被告(21)と滝沢海裕被告(当時18)と少年(当時16)のあわせて3人です。

起訴状などによりますと、3人は2024年10月、江別市の公園で長谷知哉さん(当時20)と交際していた八木原亜麻被告らと共謀し、長谷さんに暴行を加えて死亡させた上、現金やカードを奪うなどしたとされています。

5月27日の裁判では、川村被告と当時18歳の滝沢海裕被告の被告人質問が実施されました。

川村被告「川口被告に逆らえなかった」弁護側の被告人質問

(裁判官)「川村被告は証言台に出てきてください」

(川村被告)「はい」

はっきりとした声で答え、一礼して席についた川村被告。

手を震わせ、足を動かす様子も見られましたが、質問には比較的はきはきと答えていました。

Q.最初の暴行でなぜ長谷さんの胸を2回踏んだ?

A.被害者が近づいてきて、嫌なことをされたと思ってイラついて蹴ってしまいました

Q.金品を奪い取ったあとの暴行で、なぜ長谷さんの背中を蹴ったり踏んだりした?

A.長谷さんが近づいてきた際に、川口(侑斗)被告から「ハオもやれ」と言われ、とっさに暴行しました

Q.当時、長谷さんのことは見えていましたか?

A.暗くて、暴行の様子などはよく見えなかった。川口被告から10メートルから15メートルほど離れていたため、暴行がエスカレートしていることもはっきり分からなかった

Q.暴行を止められなかった?

A.川口被告が怒っていて怖く、止めることができなかった

弁護側は主に、川村被告が川口被告に逆らえなかったこと、八木原被告が暴行を見ながら笑っていたり指示をしていたこと、川口被告らが積極的に暴行を加えていたことを主張しました。

川村被告は、暴行が行われていた際の八木原被告の様子についても話しました。

Q.八木原被告と、暴行の最中どんな話をしていた?

A.「寒いって言ったらジャンパー貸してくれた、優しい滝沢(被告)」「滝沢(被告)は彼女いるの?」などと聞かれた。別の少年に対しても「かっこいい、彼女いるの?」などと聞いてきた

検察「遺族への謝罪の言葉を聞けていない」川村被告が声を震わせ謝罪

続いて検察の被告人質問が始まりました。

Q.きのうから被害者のご遺族さんが来ています。一度も謝罪の言葉を聞けていないんですが、何かないんですか

A.被害者と被害者遺族に対しては、痛い思いや苦しい思いをさせて、それだけではなく、大切な家族の1人の命を奪ってしまい、本当に申し訳ありませんでした

Q.以上ですか。それだけですか

A.事件の時は何も考えておらず、人の気持ちを考えず行動してしまい、それが悪いことだと捕まってから気づきました。被害者遺族が(長谷さんが)亡くなったと聞いた時は、突然のことでびっくりしたと思います。どれだけつらく悲しいか、いや悲しいという次元ではないと思います。本当に何も考えず行動して、本当に申し訳ありませんでした。

検察官は、川村被告が暴行を止めなかったことについても厳しく問いただしました。

Q.なんであんな目の前でぼこぼこに殴られているのに止めなかったんや。あなた最年長だったよね

A.ほかの人と話していたので

Q.なんなの、その緊張感のなさ。話している内容も、タッキーかっこいいとか、そんなしょうもない話でしょ

これに対し弁護側は「異議あり。態度が高圧的です。今回は犯罪事実だけの質問です。謝罪を求めるのはおかしい」と異議を述べました。

検察官は「態度を改めます」と述べ、その後も質問を続けました。

Q.(川村被告が長谷さんの胸を踏んだとされる点について)被害者のどこを踏んだのか?

A.(自分の左胸のあたりを触りながら)このあたりです

Q.学生時代にバスケットボールをしていた際、けんかで相手の左胸を殴ったことがありますよね?

A.はい

Q.その時、相手は何と言った?

A.心臓が悪くなったと言っていました

■事件当日に何を感じていたか

Q.新千歳空港から現場に向かう車内でどんな会話があった?

A.被害者がボクシングをしているというようなことを川口(被告)に言った

Q.なぜそんなことを言った?

A.川口被告もボクシングをやっていたから共通点があるかと思ったから

Q.暴行が始まった時どう思った?

A.なんで暴力をふるうんだろうと思った

Q.やめてほしいとは思った?

A.何も考えていなかった

Q.被害者が「これ以上やめてください」と言っているのは聞こえた?

A.「もう僕の体をいじめるのはやめてください」という声は聞こえました

Q.そのとき胸は痛まなかったですか?

A.そのときはなにも考えていなかったです。

■金を求めるために始まった暴行について

Q.金を要求し始めたとき、それはやりすぎじゃないかとか思っていたか?

A.そのときはなにも思っていませんでした。つられて何も考えず言葉を発してしまった。

Q.そのときの被害者の気持ちはどうだったと思う?

A.知らない人に金をなぜ要求されなきゃいけないのか。暴力を受けて血が出たのに被害者にとってすごく理不尽な話だったと思う。逃げることもできなかったと思う。

■暴行後に食べに行ったラーメン店について

Q.暴行が終わってごはん食べに行ったんだよね?

A.山岡家に行きました

Q.なぜ江別署の近くの山岡家に行ったのか?

A.方向的にどこ食べに行くかという話で、厚別店は以前食べて美味しくなかったので、江別の店舗になった

Q.被害者をそのまま放っておいたら死んでしまうかもという考えは?

A.そのときは死ぬか死なないかは考えていなかった。最後はろれつが回っていなかったのがあったので、どうやって帰るのか考えていた。

3人の裁判は分離され、情状や量刑について審理が進められています。

6月3日には川村被告の審理が行われ、冒頭陳述で検察は早期に暴行を加えていることやクレジットカードを奪ったあとも暴行していると指摘。

情状酌量の余地はないと主張しました。

一方、弁護側は川村被告が高校・大学時代にいじめを受けていた経験から、周りの空気に流されて従ってしまうような性格だとして情状酌量を求めました。

川村被告の論告・弁論は6月5日に行われ、滝沢被告、少年に対する審理をそれぞれ実施した後、25日に判決が言い渡されます。

※STVでは今回の裁判の「特定少年」について、事件の重大さや社会的影響などを総合的に判断し、実名で報道しています。