政府が安全保障上の重要な施設周辺の土地取得の規制強化 外国人だけでなく日本人も対象
政府は、自衛隊基地周辺など安全保障上の重要な土地取得について国籍問わず規制を強化する調整に入った。秋の臨時国会に重要土地調査・規制法(土地規制法)の改正案を提出する。
現在、土地規制法は、自衛隊基地など重要な施設周辺の概ね1キロ以内について、土地取得の前に届け出を義務付け、政府は不当な使用がないかを調査できる。
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今回の法改正では、届出制からさらに踏み込んだ許可制の導入や調査範囲の拡大などを検討している。また、外国人だけにすると、日本人に依頼する可能性があることから、規制は国籍を問わないとしている。
また、外国人へのマンション売買に関する規制も検討してきたが、今回は見送られる。
2010年に不透明な土地取得を防ぐことを目的に策定
土地規制法は2010年代、自衛隊の基地など安全保障上重要な施設の周辺の土地を中国や韓国などの外国資本に取得されることが続いたことから、外国資本による不透明な土地取得を防ぐことを目的に策定された。
具体的には、自衛隊及び海上保安庁の基地、駐屯地・海上保安部、原子力発電所、空港の周辺1キロや国境離島などを注視区域として指定。注視区域のうち、自衛隊司令部などの特に重要な施設や特定国境離島を「特別注視区域」として指定している。
注視区域内にある土地や建物は、政府が利用者に係る情報や利用実態の調査ができる。電波妨害やライフラインの遮断など、重要施設の機能を妨げる行為には中止勧告、従わない場合の中止命令を可能としている。
2024年までに、自衛隊基地・駐屯所周辺161カ所、在日米軍施設180カ所、普天間飛行場、新千歳空港、福岡空港、玄海原発、伊方原発、対馬、隠岐、小笠原諸島、奄美諸島など583カ所が指定された。
一方で、プライバシーなど基本的人権を過剰に制限するおそれがあると指摘されている。
基地周辺やインフラ施設周辺を注視区域とするのは、理解できる。原発や空港などインフラに関わる場所は注意するに越したことはない。国会で成立するか、注目だ。
文/並河悟志 内外タイムス編集部
