角度キープの悩みに応える新発想。中華包丁で試したシャープナー「刃之匠」の使い心地
こちらは「かいサポ(お買いものサポーターチーム)」が編集・執筆した記事です。
中華包丁を持っているけれど、ちゃんと研げないまま使い続けている。かくいう私もその一人です。刃が広くて重くて、家庭用のシャープナーには物理的に入らない。砥石は持っているけれど角度がブレてうまく研げる気がしない。結果、切れ味がなまったまま使い続けることになっています……。
そんな積年の悩みに応えてくれそうなプロダクトが、現在machi-yaに登場しています。ダイヤモンド研ぎ器「刃之匠 SJ5325M(TOGIMEISTER)」です。
クランプで刃物を固定し、ダイヤモンド砥石が付いたバーをスライドさせて研ぐという独特な仕組み。気になったので、実物を借りて中華包丁で試させてもらいました。
「固定して、滑らせる」という発想に、なるほどと唸る
包丁研ぎの最大の難所は、刃の角度を一定に保つことだと思います。砥石なら技術が必要ですし、家庭用シャープナーは決まった角度しか研げないものが多い。「刃之匠 SJ5325M」のおもしろさは、その発想を逆にしたところにあります。
刃物のほうをクランプでガッチリ固定して、ダイヤモンド砥石の付いたバーを前後に滑らせて研ぐ。角度は治具で決まっているので、ユーザーは「滑らせるだけ」でいい。初心者がつまづきやすい「角度のブレ」を、構造で解決しているわけです。
8°から30°の間で無段階調整できるので、和包丁から洋包丁、アウトドアナイフ、そして中華包丁のような特殊な刃物まで対応できる設計とのこと。これは期待が高まります。
組み立ては、プラモデル感覚で2〜3分
箱を開けると、パーツがきれいに整列して収まっています。所要時間2〜3分とのことなので半信半疑でしたが、付属の六角レンチを使って組み立てたところ、本当にそのくらいで形になりました。
工具を片手に組み立てる過程は、なんだか久しぶりにプラモデルを作っているような感覚で、地味に楽しいです。
完成した姿は青と黒のメカニカルな佇まいで、キッチンに置くというよりは作業デスクに似合う雰囲気がありました。
中華包丁を固定してみる
さて、本題の中華包丁です。うちのものは刃渡りが約18cm、刃幅は10cm近くあります。普通のシャープナーにはまず入りませんし、砥石でも安定させて研ぐのが難しい形状です。
まず本体をテーブルの端にクランプで固定。次に中華包丁を本体のクランプに挟み、六角レンチでネジを締めていきます。刃幅が広いので入るかどうか心配でしたが、刃厚4mm以下・刃渡り36〜136mmという仕様の範囲にしっかり収まりました。
固定したときの安心感もいいんです。手で押さえる必要がないから、両手が自由になる。これだけで研ぎ作業の心理的ハードルがだいぶ下がります。
角度設定は、デフォルトのままで十分だった
両刃の中華包丁は、本体のクランプにそのまま固定すると刃角16°で研げる設定になっているとのこと。普段使いの中華包丁としては妥当な角度なので、今回はこのデフォルト設定のまま進めてみることにしました。
シャープナーの選定でいちばん悩みがちな角度の話を、最初の設定で済ませられるのは正直ありがたいところ。慣れてきたらスマホの水平器アプリでバーの角度を測りつつ、刃角を細かく調整することもできるそうなので、いずれ試してみたいと思います。
バーを滑らせる音が、想像以上に楽しい
準備が整ったら、ダイヤモンド砥石の付いたバーを刃に軽く押し当てて、Uの字を描くように前後左右にスライドさせていきます。
ここで意外だったのが、ジャージャーという研ぐときの音と感触。手応えがしっかり伝わってきて、刃物を研いでいる実感があります。包丁研ぎって本来けっこう地味な作業ですが、視覚的にも音的にも「やってる感」があって、思わず夢中になりました。
両刃の中華包丁の場合は、片面を研ぎ終わったら刃物固定部を180°くるっと回転させて、反対側の刃も同じように研いでいきます。包丁をいちいち取り外して付け直さなくていいので、手間も少ないし、左右で角度がブレる心配もありません。地味だけど、よく考えられている部分だなと思いました。
砥石は240・400・600・1000番手の4種類が付属しており、刃の状態に応じて荒砥から仕上げまで段階を踏めます。
約5分後、トマトの皮にすっと刃が入った
研ぎ終わって刃を布で拭き、水で洗い流してからトマトを試し切りしてみました。
包丁を当ててすっと力を入れると、皮の抵抗をほとんど感じないまま刃が入っていきました。中華包丁ならではの重さを利用して、押し込むのではなく、自重で落ちていく感じで切れていく。この感覚が、想像していた以上に心地よかったです。
研ぐ前は皮の上で刃が滑って、けっこう力を入れないと切れなかったことを思うと、明らかに違います。
慣れない作業を、構造でカバーしてくれる
使ってみて感じたのは、これは「研ぎの技術がある人のための道具」ではなく、「研ぎの技術がないからこそ助けてくれる道具」だということ。
固定する、角度を決める、滑らせる。手順が分解されていて、それぞれの段階で迷う余地が少ない。中華包丁のような家庭で持て余しがちな刃物でも、同じプロセスで研ぎ直せるのはありがたい設計です。
組み立て式なので使わないときは分解して収納できますし、刃物を扱う作業場や食品加工の現場でも使えそうな構造の頑丈さも感じます。日常的に包丁を使うけれど、研ぎ直しはずっと先延ばしにしてきた。そんな人にこそ手にとってほしい一台でした。

>>【本格プロ仕様の鋭い切れ味へ】固定してスライドするだけ。刃之匠ダイヤモンド研ぎ器
Photo: 山科拓郎
GIF: 山科拓郎
Source: machi-ya
本記事制作にあたり、Grateful Importより製品の貸し出しを受けております。
