枠内シュート1本で勝利。課題山積も川崎の連敗ストップの裏にあった佐々木旭、脇坂泰斗のロッカールームでの熱き言葉
個人的な印象だが、試合入場のシーン、どこかここ数試合とは異なる雰囲気が川崎にはあった。いつも真剣に臨んでいることは重々承知も、どこか引き締まった選手たちの面持ちが心に残ったのである。
監督交代した直後の浦和に黒星を喫し(●0−2)、百年構想リーグでホームでも敗れていたFC東京にまたも敗戦を突きつけられるなど(●0−2)、無得点での連敗中で、内容面を含めてFC東京戦後には一部のサポーターからブーイングを受けていた川崎は、中3日で迎えるホームでの東京V戦は、様々な意味で負けられない一戦であった。
それでも今の川崎にとって、後半のキャプテン・脇坂泰斗の魂の一撃を決勝弾とし、押し込まれる展開も多かった後半は身体を張った守備でなんとか3試合ぶりの勝点3を手にしたところに意味があるのだろう。その裏にはこの状況をなんとか変えようとする個々の働きかけもあったという。
0−2で敗れ、多摩川クラシコ2連敗となった前節のFC東京戦後のロッカールーム。負傷期間が長引いたが、ここ数試合で復活した副キャプテンの26歳DF佐々木旭は悔しさからこう呼びかけたという。
「もっとみんなでやろう!」
その喝の意図を佐々木は明かす。
「毎回同じような人がチームを引っ張っていっているように感じたので、もっと全員が勝たせるために行動することが大事だと思いました」
佐々木はFC東京戦にフル出場し、負傷明けということもあり、中3日の東京V戦は76分からの出場となったが、チームの変化も感じていたという。
「今日のロッカールームはいつも以上にみんなが声を出してやっていましたし、アップの時から集中した雰囲気、勝つ雰囲気を出せていたと思います。試合終盤もシュートブロックをみんなで身体を張ってやれていました。そこは一歩成長できたのかなと思います」
またそんな佐々木の姿を目にしながら、キャプテンの30歳、脇坂もチームに呼びかけていた。
「自分が今日言ったのは『まず個々が“自分がチームを勝たせる”という気持ちを持っていこうということ。人任せにならないようにやろう』と。そう言った以上は自分が結果で見せないといけないと思っていたので、ああいった形(決勝弾)になって良かったですし、一人ひとりが今日は志を高く持ってやれたと思います。ただ、それは当たり前だと思ってやらなくちゃいけない」
脇坂の言葉通り、この日の勝利をただの美談にするのではなく、ベースにすることが何より大事になるに違いない。佐々木も継続することが大切だと強調する。
「何回も言いますが、継続しないとダメですし、勝った負けたで、波ができちゃいけないと思います。『勝ちながら修正』とはずっと言っていますし、それができないといけない。勝ちに満足せずにしっかり切り替えてやっていきたいです」
