内藤哲也「今のOZAWA選手に興味津々」の真意 「それが今やりたいプロレス?」「“これがOZAWA”のプロレスを見せて」注文も

“制御不能のカリスマ”内藤哲也と、“方舟の問題児”OZAWA。ふたりのカリスマが危険な遭遇をはたし、その抗争が激化している。
【映像】「詐欺師にダマされて金ないんだろ?」OZAWAが内藤を口撃
内藤哲也は昨年、新日本プロレスを退団後、新たにロス・トランキーロス・デ・ハポンとしての活動を開始。今年の1・1日本武道館大会からプロレスリング・ノアに参戦し、盟友BUSHIとのタッグで丸藤正道&拳王を破り、いきなりGHCタッグ王座を奪取。ここまで2度の防衛に成功している。そんな内藤の前に立ちはだかったのが、OZAWAだ。
OZAWAは、その歯に衣着せぬ言動やカリスマ性が以前からよく内藤哲也と比較され、所属するユニット「TEAM2000X」も反体制でありながら絶大な人気を誇ることから、かつてのロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンと重ねて語られることが多かった。
そんな両者がNOAHのリングでついに邂逅をはたし、4・12名古屋金城ふ頭アリーナでは、GHCタッグ王座を賭けて激突することが決定。OZAWAのパートナーは、関西と東京のインディーシーンを渡り歩き、昨年、TEAM2000Xに電撃加入した政岡純だ。
抗争開始後、3・25品川大会、4・1後楽園大会とTEAM2000Xが連勝。後楽園での試合後は、OZAWAが「お前らの会社、詐欺師に騙されて潰れたらしいな」「お前らカネが必要だから惰性でプロレス続けてるんだろう?」とこき下ろすなど、口でも試合結果でもリードしている。
そんな状況下で、4・12名古屋大会でOZAWA&政岡を迎えうつ内藤哲也とBUSHIは、今何を考えているのか。4・1後楽園大会の翌日、インタビューで直撃した。
――3.25品川大会、そして昨日の4・1後楽園ホール大会と、OZAWA選手とタッグで2度対戦したわけですが、どんな印象を持ちましたか?
内藤 まだ、そんなに長い時間闘ったわけではないので、そこまで強い印象は持ってないですけど、OZAWA選手と同じリングに立ってみて、「プロレスリング・ノアのお客様は、OZAWA選手のことが大好きなんだな」ということは強く感じましたね。
――でも、内藤選手とBUSHI選手にもNOAHの“外敵”とは思えないような歓声が上がってましたけどね。
BUSHI それは当然でしょう! これまでやってきたことが違うんだから。
内藤 まあ、団体は違いますけど、俺とBUSHIが一緒にやってきた10年の結果なんで。そこは簡単には覆せないと思いますけど。それでも今、プロレスリング・ノアのお客様の目が、OZAWA選手に向いているのはすごく感じますよね。
――OZAWA選手の支持が高い理由はなんだと思いましたか?
内藤 具体的には何かわからないけれど、“何か”に期待してるんでしょうね。あと、ああいった発言をする選手が、それまでのプロレスリング・ノアにはあまりいなかった印象が俺の中にはあるので、そういった目新しさもあるんじゃないですかね。ただ、プロレス界全体で見るとそんな目新しいものではないのかもしれないですけどね。
――では、もし内藤選手やBUSHI選手が以前所属していた新日本プロレスにOZAWA選手のようなレスラーが現れても、そこまでインパクトを与えられなかったんじゃないか、というような思いもありますか?
BUSHI まあ、無理でしょうね。だから(新日本の練習生を)辞めてよかったんじゃないですか? 所詮はNOAHという狭い枠の中だけの人気でしょ。言っとくけど、街中でT2000Xのシャツとかグッズを身につけてるヤツ見たことないから。最近、俺らのロス・トランキーロス・デ・ハポンのグッズを身につけてるヤツはけっこう見かけるようになったんで、うれしいもん。家の近所ですらキャップ被ってる人とかいたんで、「俺に気づいちゃったらどうしよう」みたいなね。
――内藤選手は、どう思いますか?
内容 もちろんOZAWA選手が新日本に残っていたら、新日本でもそれなりのものは築いていたと思いますよ。ただ、今やってるやり方だと、新日本ではそこまで目立てなかったのかな? 新日本に残っていたら残っていたで、今とは違うOZAWAという部分が見えたのかもしれないですけど。俺は今のOZAWA選手に興味津々なので、これで良かったなと思いますね。
「キャリア16年って知ってびっくり」BUSHI、政岡純は眼中にナシ?

――4・12 名古屋大会のGHCタッグ戦でOZAWA選手のパートナー、政岡純選手にはどんな印象がありますか?
BUSHI いや印象も何も、あまりにも知らなすぎてプロレス好きの知り合いに聞いたんですよ。「政岡純って知ってる?」って。そしたら「ああ、昔、紫焔(しえん)って団体でやってた選手ね」って言われたんで、「えっ!? “支援”団体って、NPO法人か何か?」とか思っちゃってさ。
――「シエン」違いで(笑)。
BUSHI それでこの前、『週刊プロレス』の「レスラーヒューマンヒストリー」って言う記事で、たまたま政岡が取り上げられてたんで読んでみたら、名前も聞いたことない奴が次々出てくるじゃん。「お前、誰やねん」状態でさ。しかも政岡純は駆け出しのインディーレスラーなのかと思ったら、キャリア16年って知ってびっくりしたよ。
――16年間というと、BUSHI選手が全日本と新日本にいた期間とちょうど一緒ぐらいじゃないですか?
BUSHI そういえば、それくらいですね。
――同じ16年でもやってきた内容が違うという自負はもちろんありますよね?
BUSHI 違いすぎて、年月だけで一緒にするのは無理だろうな。どうせバイトでもしながらプロレス続けてきたんじゃないの?
――BUSHI選手は全日本、新日本での16年間、どんな思いでプロレスに取り組まれてきたんですか?
BUSHI そのへんの詳しい内容は、4月28日に発売される俺の自伝にたっぷりと書かれてるんで。それを読んでもらえたら(笑)。ここでは語り尽くせないことがギュッと詰まってるんで。
――週プロで4ページの「ヒューマンヒストリー」じゃ、とても語り尽くせないことが(笑)。
BUSHI ちょっと、やめてよ。16年のレスラー人生が、4ページで収まっちゃうなんて、恥ずかしいよね。
――内藤選手は、OZAWA選手のことを昨年の東スポ「プロレス大賞」のMVPだったと勘違いしてしまうくらい評価してるんですよね?
内藤 あれは本気で間違えましたね。それぐらい彼の活躍っていうのは、俺にも届いてたんで。
――逆に言うと、なんでMVPが獲れなかったんですかね?
内藤 なんでですかね? どうやったら獲れるかがわかってたら、俺たちも苦労しないんで。
BUSHI 俺もOZAWAがMVP獲ると思ってましたよ。でも、たぶんケガして、大事な年末に3カ月欠場したからじゃないかな。最後に失速してなかったら、獲れてたと思いますよ。でもここ数年、MVPはずっと新日本のレスラーが続いてたんで、OZAWAがなる姿を逆に見てみたかったけどね。だから運を持っているようで持ってないんじゃないかな。だから4月12日に俺らが防衛したら、OZAWAの勢いもそこで止まって、内藤とBUSHIのカステラが発売されちゃうよ。
――昨年、「おざわ改心カステラ」を発売した文明堂東京も内藤 & BUSHIに乗り換えるだろう、と(笑)。
BUSHI 流れがそうなっちゃうよね。
――昨年、OZAWA選手が出てきてT2000Xを結成した時、よくロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンができた頃と似ていると言われたりしました。当人である内藤選手とBUSHI選手は、T2000Xとロス・インゴの違いっていうのは、なんだと思いますか?
BUSHI 違いを探すより、たぶん同じ土俵にも立ってないよ。もうレベルが違いすぎちゃって。
内藤 だから、同じには思われたくないですね。
BUSHI しかも、今さら「TEAM2000」っていう昔の名前を引っ張り出してきて、そこに「X」を付けるだけって、わけわかんないよね。ヨシ・タツとか「あれ、必要なの?」って。
内藤 それが本当にOZAWA選手のやりたいことなのかっていうのはちょっと聞いてみたいですね。今、試合で俺の技を使ってみたりしてるけど、「それがあなたが今やりたいプロレスなんですか?」って。俺自身は、「これがOZAWAのプロレスだ」っていうものを見せてもらいたいし、体感してみたいと思ってるんですけどね。
(後編に続く)
文/堀江ガンツ
