家賃15万、娘は大学進学…「フードデリバリー専業」で一家を支える54歳芸人を直撃「家族揃って帰省したことがない」
しかし、デビュー当初から現在に至るまでコンビとしてのブレイクには至らず。長年のバイト生活の末、現在はフードデリバリー配達員の仕事に明け暮れる日々を送っているという。
なお、大和総研が2023年に発表した最新調査では、「東京都23区に住む30代子育て世帯」の世帯年収の中央値は1000万円に迫る勢い。結婚・出産に必要な経済条件がインフレ化する中で、おさむさんは結婚生活や育児をいかに成立させてきたのか?芸人・夫・父として何を考えてきたのか? 何も考えてこなかったのか? 本人に直撃した。
◆第一子誕生の喜びと焦り、収入はギリギリ
――2007年に長女が生まれたとき、おさむさんは36歳。芸人として経験を積み、モチベーションも上向いていた時期だったんですね。
おさむ:家族が増えて嬉しい気持ちは大きかったです。ただ、相変わらずのバイト生活で「やべえな。俺、この稼ぎで親父なれんのかな?」と、正直に思いましたね。かみさんに「一人っ子は寂しいから、2人目がほしい」と言われたときも、「おっ、大変だぞ?」と。
――2009年に上京したときは、どういう暮らしぶりだったんですか。
おさむ:芸人がみんな「ルミネの劇場に直接行ける場所がいい」と言うので、新宿に出やすい家賃12万円の窮屈な2LDKにずっと住んでいました。最近、近所に引っ越して今は家賃15万円くらい。家賃が高くてしんどいです。「ルミネtheよしもと」に出る芸人さんは、やっぱり売れっ子なので、そんなに負担ではないんでしょうね。一方で、俺は全くルミネには立ってないから……。
――東京では主にどんなバイトをしてきたんですか?
おさむ:フードデリバリーの配達以外だと、居酒屋チェーンのバイトが最長で6年くらいですね。
――奥様から「お金と育児には口を出すな」と言われている」とのことですけど、時給バイトだけだと、頑張っても月収30万円前後が限界ですよね。
おさむ:なのでギリギリの生活だったと思います。どちらかというとアウトですよね。言わないだけで、相当やり繰り工夫したり、もしかしたら親から借金とかもしたりしたのかもしれないです。
◆娘の大学進学を推薦入試の当日に知る
――最初は時給バイトと掛け持ちでフードデリバリーの仕事を始められたんですね。
おさむ:宅配便バイトの職場にUber eatsの配達をしている人がいて、俺も隙間時間にやってみようかなと。コロナ禍以降は、ほぼフードデリバリー専業です。
――フードデリバリー専業の所帯持ち生活って、具体的な想像ができないんですが、例えば家族旅行したことはありますか?
おさむ:家族揃って帰省したことはないです。よく考えてください。新幹線代だけで大変ですから。たまたま福岡で僕の仕事があって、向こうで合流したことはありますけど。まあ、お金も掛かるし一家揃っての旅行はないです。
ただ、何かとお金が掛かるという話の余談ですが、僕以外の3人、中2の息子と高3の娘、嫁はApple Watchを持っていますね。おかしくないですか? 「中2でApple Watch本当にいるか?」と。
――(笑)。
おさむ:つい半年ほど前、僕が帰宅したら「家族で焼肉行ってきた」と息子に言われたことがあって。「俺は家族に入っとらんのか」と思いましたけど。何気に習い事も小さい頃からしっかり嫁がやらせています。
