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元Appleのチーフデザイナーであるジョニー・アイヴとフェラーリが、フェラーリ初のEVを共同開発しているのはご存知だと思います。

期待値を上げたいからなのか、情報を3フェーズに分けて公表しており、すでに4ドアで4人乗り、スーパーカーではなく122kWhバッテリーを積むといった基本スペックは明らかになっています。

そして今回、第2フェーズとして内装と名前が発表されました。名前はイタリア語で「光」を意味する「Luce(ルーチェ)」。内装はアイヴの哲学と美学が反映され、新しくもちょっと懐かしい雰囲気に仕上がっていました。

5年がかりで生まれた初のEV

フェラーリによると、このEVはアイブと5年にわたって共同開発されてきたプロジェクト。開発は、アイブが2019年にApple退社後に設立したクリエイティブ集団、LoveFromとの協業として進められてきました。アイブはApple在籍時、iMac、iPod、iPhone、iPad、Apple Watchなどのデザインを主導してきた人物。その魂とセンスはルーチェにもしっかりといかされているみたい(フェラーリらしさはかなり減ったと言わざるを得ませんが)。

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インテリアは曲線を多用した丸みのあるフォルムが特徴。キャビン全体にアルミニウムとガラスが用いられていて、なんとなくApple製品を彷彿させます。だから、なんだか懐かしさを感じさせるんですよね。

AppleはEV構想を2024年に正式に中止していますが、もし完成したらルーチェみたいになっていたのかもしれません。

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物理操作とデジタルの共存

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注目すべき点は、ルーチェが完全なEVでありながら、物理的な操作系を重視していること。多くのEVが大型タッチスクリーンに依存するなか、この車両にはアルミニウムとガラス製のボタン、レバー、ノブが数多く配置されています。

アルミ製のエアベントは回転させて開閉でき、センターコンソールにはガラス製のシフトレバーが据えられています。フェラーリによると、これらのガラス部品は、iPhone用ガラスでも知られるコーニング製フュージョン5ガラスで耐久性にすぐられているとのこと。

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さらに、キーには、専用に開発されたEインクディスプレイを採用。このキーをセンターコンソール横のドックに差し込むと、黄色に発光し、車両の電源が入る仕組みです。

一方で、ステアリング背後のメーターパネルや回転可能な中央コントロールパネルなど、デジタル表示部分にはSamsung製のOLEDディスプレイが採用されています。

アイブは先週、サンフランシスコで行われたメディアイベントでBloombergに対し、次のように語っています。

動力源が電気だからといって、インターフェースもデジタルでなければならない、というのは奇妙で怠慢な前提だと思います。電動化は信じられないほど多くの可能性を与えてくれる一方で、古いフェラーリの良さを恋しく思っているんです。

なお、アイブとLoveFromは、ルーチェ以外にも複数の大型プロジェクトを進めています。2025年には、アイブが関与するAIデバイススタートアップ「io」が、約65億ドルでOpenAIに買収されました。現在、OpenAIは2026年後半にも、初のフィジカルデバイスを発表する見通しだと伝えられています。

Source: Ferrari, Bloomberg

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