【闘病】「子宮頸がん」の治療で辛かったのは抗がん剤の副作用 体重は10kg減

※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2021年10月取材。

体験者プロフィール:
まりせさん(仮称)
鹿児島県在住。子育てが一段落し10年来のパートナーとこれからの人生を楽しもうとしていた矢先にがん宣告を受ける。手術、治療が終わり、色々な症状に悩まされながらも救っていただいた命を前向きに楽しくエンジョイ中。

記事監修医師:
今村 英利(いずみホームケアクリニック)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。
パートナーに勧められて子宮がん検診へ

編集部
病気が判明した経緯について教えてください。
まりせさん
パートナーとの性交時に痛みがあったのですが、相手に伝えることができず放置していました。しばらくすると出血も伴うようになり、性交する度に出血する私を心配してパートナーが病院に行こうと言ってくれました。検査をし、結果は後日の予定でしたが「すぐ受診して下さい」と連絡が来てそのまま別の大きい病院へ。そこで組織診の際に「おそらくがんの診断が出ます」と言われました。案の定結果はIB期程度の子宮頸がんでした。がんが子宮筋層の内側半分以上に拡がっていたんです。
編集部
そのときの心境は?
まりせさん
20年程医療関係の仕事をしてきたこともあり、あまり取り乱すことなく受け入れられた気がします。むしろ、家族に心配をかけてしまうとか、転職したばかりなのに職場に迷惑をかけてしまうなどと考えていました。
編集部
どのように治療を進めていくと医師から説明がありましたか?
まりせさん
その病院では手術ができないので、遠方のさらに大きな病院を紹介されました。そこでは「まずは円錐切除術を行い、その結果で次の治療を考えていきましょう」と言われました。これは子宮頸部だけをレーザーや高周波メスで切り取る方法で、子宮を残すので妊娠や出産も可能です。
子宮全摘出術

編集部
しかし、結局は子宮の摘出手術が必要になったそうですね。
まりせさん
はい。その2ケ月後に広汎子宮全摘出術をしました。このまま放っておくと転移する確率が80%だったそうです。また、抗がん剤治療と放射線治療が必要であることも告げられました。病院は自宅の近くが良かったので、組織診をしてくれた地元の病院に戻り、抗がん剤治療5クールと、放射線治療28回を約1ケ月半の入院で全て行いました。副作用は吐き気が一番辛かったです。体重も10kg近く落ちました。
編集部
治療中の心の支えはなんでしたか?
まりせさん
家族やパートナーが気分転換で外に連れ出してくれたり、美味しい物を食べさせてくれたりしたときは嬉しかったです。本当に感謝しています。あとは、家族が送ってくれる甥っ子の動画にもたくさん元気をもらいました。
編集部
現在の体調や生活などの様子について教えてください。
まりせさん
職場復帰はできたのですが、フルタイムはまだ難しく1日5時間のパートで、軽作業のみの仕事しかできていません。放射線の影響で十二指腸から直腸にかけての炎症が見られ、昼夜問わず嘔吐と下痢に悩まされています。また、疲れると帯状疱疹もよく出ます。
編集部
もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか?
まりせさん
よく子宮がん検診のお知らせを受け取っていましたが、すぐに捨てていました。「捨てる前に一度読んで、検診に行って」と言いたいです。
→(後半)【闘病】「子宮頸がん」になって一番伝えたいこと
※この記事はメディカルドックにて《【闘病】パートナーに勧められて受けた検査で発覚した子宮頸がん》と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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